季節ごと、行事の際に販売される特別の漬物も
京料理の醍醐味は、四季折々の季節感ではないかと思います。たとえば、京の台所・錦市場などの漬物店の店先に並ぶ、季節ごとの野菜の漬物の豊富さには目を見張るばかりですが、関東の人間などには、さらに季節の行事ごとに特別に販売される漬物の存在にも驚かされます。
- 京の台所、錦市場の入り口。
- 錦市場の京漬物の代表格のひとつ「千枚漬」の元祖、大藤さん。
- 千枚漬けは冬場だけ。夏には半割大根のわさび漬けなど、季節の漬物が売られる。
- 錦市場の有名な京漬物店のひとつ、「打田」さん。
- こちらは同じく「桝悟(ますご)」さん。陳列も美しい。
- 錦市場では他にも京都のご当地食品がズラリと並ぶ。
- そして、包丁で有名な「有次」さんをはじめ、厨房用品の専門店も。
夏に訪れた京都の漬物屋さんには、季節もののすぐきの漬物とともに、冬の漬物である千枚漬けが、祇園祭の時期に限り特別に販売されていました。昔は日本のどこでも季節感があったのでしょうが、都会に住んでいるとすっかり忘れてしまいます。せめてときどき京都に行って、日本人の本能を目覚めさせたいものだと思います。