エグシスープ|ナイジェリア料理

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エグシスープ

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(青木ゆり子著/ 誠文堂新光社)
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メロンの一種の種子を使ったスープ

およそ2億人という、アフリカ最大の人口を抱えるナイジェリア。ヨルバ、イボ、ハウサの三大民族をはじめ、250以上もの民族/部族が暮らす国家でもあります。

メロンの一種であるウリ科の植物エグシの種子を細かく砕いて肉や干し魚、野菜を加えたエグシスープは、もともとナイジェリア南西部に多く暮らす農耕民族ヨルバ人の料理。今では他部族の間でもポピュラーになりました。

こちらのレシピでは、手に入りにくいエグシの種子(日本のメロンの種子とはちょっと違う?)の代わりに、おつまみ用のひまわりの種子を使っています。現地にはエグシのほか、ごまをすりつぶした「ベニシードスープ」など、類似の料理が他にもあります。

また、西アフリカ伝統料理の定番である、赤いパームオイル(アブラヤシ油。ブラジルではデンデ油と呼ばれる)は、コレステロールを上昇させる飽和脂肪酸が多いため、現地でも上層の方々は、健康によいピーナツオイルやオリーブオイルを使うことがあるようです。

ただしパームオイルは調味料でもあり、また赤黄色が食欲をそそることで欠かせない人も多いのですが、ここでは比較的手に入りやすいピーナツオイルを使用しました。

食べるときは、フーフーを添えて。上野のアメ横や、西アフリカ人が多く暮らす埼玉などにあるナイジェリア食材店で、エグシの種子をはじめ乾燥ビターリーフやダワダワなど、ナイジェリアからの輸入食材が手に入ることがありますので、本格的に作ってみたい方はトライしてみてくださいね。

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エグシスープ Egusi Soup レシピ

【材料】

4人分

ひまわりの種 1/2カップ(現地ではエグシ=メロン科の植物の種を使用。ブレンダーまたはフードプロセッサーで細かく砕き、分量の倍の水を加えてペースト状に)
牛肉 200g(食べやすい大きさにカット)
羊肉 200g(牛肉を同量でもよい。食べやすい大きさにカット)
白身魚 1切れ タラなど
玉ねぎ 1/2個 みじん切り
トマト缶 100g カットトマト
小松菜 1/2わ ざく切り(現地ではビターリーフの乾燥葉を使用)
固形コンソメ 1個(あればマギーブイヨン)
カレー粉 小さじ1/2
タイム 小さじ1/4
とうがらし粉 少々
ピーナッツオイル 大さじ4
塩 少々
こしょう 少々フーフーの素 適量(ヤムイモが原料の主食。マッシュポテトとコーンスターチにお湯を混ぜて熱しながらこねたもので代用可)

【作り方】

1.鍋に肉類、魚、玉ねぎ、カレー粉、タイム、塩、水少々を入れ、30分ほど煮ておく。
2.ひとまわり大きい別の鍋にピーナッツ油を入れて少し熱し、カットトマト、こしょうを加え15分ほど煮る。
3.2に1の肉と魚を加えて3分ほどかき回しながら煮る。
4.3にひまわりの種のペースト、小松菜、とうがらし、固形コンソメの素を入れ、塩で調味して10分ほどかき回しながら煮る。
5.4を皿に盛り、フーフーを添える。
・エグシも、乾燥ビターリーフなどとともに日本でも買えるようになりました。

・現地では骨付き肉やモツ、乾燥した魚などを使います。これも日本のナイジェリア食材店で買えることがあります。

・現地ではアフリカ・イナゴマメから作る西アフリカの伝統的な発酵調味料「ダワダワ」を加えることもあります。ダワダワを日本のほんだし風に粉末にして使いやすくした「デリダワ」という商品が、ナイジェリア味の素食品社から発売されています(日本未発売)。

エグシスープの作り方手順(現地動画)

現地でないと手に入らない食材も登場しますが、本場の作り方ということでご参考までに。

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