イカン・ウォク・ベランガ|インドネシア・スラウェシ料理

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キリスト教徒によるマナド料理の一品

スラウェシはカリマンタン(ボルネオ)島の東にあるインドネシアの島。オランダ植民地時代はセレベス島と呼ばれていました。日本でも売られているタロイモの品種であるセレベス芋はこの島の原産です。また島内のトラジャ高原は、日本のキーコーヒーも販売しているプレミアム・コーヒー「トアルコ・トラジャ」の栽培地でもあります。

イスラム教、カトリック、ヒンドゥー教、仏教という多宗教の信徒が暮らす島ですが、「イカン・ウォク・ベランガ」は、キリスト教徒の多い北スラウェシ州の州都マナドの料理。マナドは古くから香辛料貿易の拠点となった街で、大通りにはヨーロッパ風の教会が立ち並ぶなどインドネシアの中では異色の雰囲気を放っています。マナド料理は、ここに住むクリスチャンのミナハサン族からミナハサン料理と呼ばれることもあります。

で、マナドは実は日本とのつながりもあって、マナド近郊のビトゥン市は戦前、日本人が造船、漁業の事業を起こして日本の漁法、鰹節の製法が伝えられ、今も日系人が暮らしています。

マナド料理は、スパイスやハーブをふんだんに使い、魚介料理が多く、しばしば激辛で、中国のほか、ヨーロッパ、特にオランダやポルトガルの影響を受けたケーキやペストリーが豊富であること等が特徴的です。またイスラム教の食戒律がないため、豚肉やイノシシ、フルーツコウモリのようなエキゾチックなブッシュミートなども使います。近年、注目を浴びているようで、ジャカルタなどの大都市にもマナド料理レストランが増えているといいます。

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イカン・ウォク・ベランガ Ikan Woku Belanga レシピ

【材料】

2人分

魚(タラ、カレイ、サーモンなど)切り身 400g
レモングラス 1本(白い茎の部分)
パンダンリーフ 1枚(なければ省く)
バジルの葉 2枝
カットトマト 200g
鷹の爪 1~2本
チキンブイヨンの素 1個(小さじ1)
植物油 大さじ1
水 1/2カップA
赤ピーマン 1個(種とヘタを取る)
赤玉ねぎ 1/2個
にんにく 1片
しょうが 1かけ(皮をむく)
マカダミアナッツ 3個(なければピーナッツなどのナッツ。現地ではキャンドルナッツを使う)
ターメリック粉 小さじ1/2
塩 ひとつまみ
砂糖 ひとつまみ

【作り方】

1.Aをフードプロセッサーにかけてペーストを作る(なめらかになるように必要に応じて水少々を足す)
2.鍋に植物油をひき、1を入れて混ぜる。レモングラス、パンダンリーフ、カットトマト、鷹の爪、チキンブイヨンの素、水を加えて混ぜながら10分程煮込む。
3.2に魚の切り身を入れて、20分煮込む。必要に応じて塩で調味し、バジルの葉を加えてさっと火を通す。

魚は丸ごとで使うこともあります。

イカン・ウォク・ベランガの作り方手順(現地動画)

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