スパイスたっぷりの西スマトラ島のパダン料理
ルンダン(レンダン)はCNNの世界の料理ベスト50で1位になったこともある西スマトラ島のムスリム料理であるパダン料理のひとつ。カレーのようであり、牛肉を使ったルンダン・サピが人気で、イスラム教徒にとっては、ラマダン月の断食明けのお祝いなどにも欠かせない料理でもあります。
さまざまなスパイスとともに同国のモルッカ諸島原産の丁子(クローブ)がふんだんに使われており、現地に行くとルンダンのような茶色い料理がこれでもかと出てきます。
ただ、ひとつひとつスパイスやハーブをそろえるのはなかなか大変で、まぁルンダン・ペーストという商品もあるのですがどこでも売っているものではなく…ということで考えたところ、もしかしてアレが使えるのでは?とひらめき、原料を当たったらほぼいい感じ。追加材料をいくつか足しすと割と簡単にうまく再現できました。
アレというのは、タイのレッドカレーペーストのことです(笑)。
インドネシアの高品質な香辛料を求めて過去に貿易にやってきたアラブ人、中国人、ポルトガル人、オランダ人…。この地にイスラム教を伝えたのはアラブ人ですが、フローレス島やティモール島(東半分は独立国)はカトリック、バリ島はヒンドゥー等と、島によって主要な宗教が違うことがあり、料理も違うのがおもしろいですね。

ルンダン Rendang レシピ
【材料】
3~4人分
タイのレッドカレーペースト 25g
クローブ粉 小さじ1と1/2
シナモンスティック 1本
アニス 1個
カシューナッツ 12粒 フードプロセッサーにかけて粉状にする。
しょうが 1cm程度 現地ではガランガルを使用。
エシャロット 小1個 皮をむいて半分にカット(赤玉ねぎで代用可)牛肉 400g
ココナツミルク 200g
タマリンド 1個 梅干しのはちみつ漬け1個で代用可。たねを取って水につけてペースト状に崩しておく。
植物油 大さじ1
塩 小さじ1
砂糖 大さじ1
【作り方】
1.Aのルンダンペーストの材料を混ぜ合わせ、Bの薬味類の材料をフードプロセッサーにかけてペースト状にしておく。
2.鍋に油をしき、牛肉の表面に色をつける。塩をふり、鍋から取り出して置いておく。
3.2の鍋に油少々を足し、A、Bのペースト、タマリンドを加えて熱しながら混ぜ、香り立たせる。
4.3に2の牛肉を戻してソースをからませる。
5.4にココナツミルク、塩、砂糖を加えて混ぜ、30分以上、お肉が柔らかくなるまで煮込む。
ルンダンの作り方手順(現地動画)
本格的な現地の方による作り方ですが、ご参考までに。