ココナッツミルク、青唐辛子、カレーリーフなどで作る魚カレー
南インドのケララ州マラバール海岸沿岸が発祥とされる魚カレー。ミーンは魚、モリーはカレーの一種を意味し、フィッシュ・モリーと呼ぶこともあります。
大航海時代にポルトガル人が上陸したこの地域は、今もキリスト教徒が多く、この料理はカトリックの復活祭まえの四旬節など肉断食の間の精進料理としても重宝された、葡印折衷料理の趣も。ごはんと一緒に食べます。
白身魚に玉ねぎ、ココナッツミルク、青唐辛子、カレーリーフなど材料は比較的シンプルですが、辛さマイルド、何ともまろやかで美味です。
またコーチン(コチ)には古いユダヤ人街がありますが、牛乳代わりの植物性のココナッツミルクは、彼らのコーシャの食戒律にもかなっていて便利な食材なのではなどと思います。
なお、ミーン・モリーはフィッシュヘッド・カレーなどと同様、ポルトガル人の辿った航路であるマレーシアのマラッカや、シンガポールでも食べられているようです。

ミーン・モリー Meen Molee レシピ
【材料】
4人分
ターメリック 小さじ1と1/2
ライム 小さじ1+大さじ1 ジュースを絞る。飾り用に輪切りを少し用意しておく。
塩 適量玉ねぎ 1個 薄切り
トマト 1個 薄切り
しょうが 1cm みじん切り
にんにく 2かけ みじん切り
マスタードシード 小さじ1/2
黒こしょう 小さじ1
青とうがらし 2本 縦切り
カレーリーフ 2枝 枝から葉を取って使用。
ココナツミルク 200ml 缶詰にたまったココナツミルクの薄い汁の部分と、クリーム状の部分を別にしておく。
ココナツオイル 大さじ2 なければ植物油
【作り方】
1.ブリをボウルに入れ、ターメリック、ライムジュース小さじ1、塩少々でマリネして20分置いておく。
2.フライパンにココナツオイルをしき、1の魚のマリネ液ごと表面を軽く焼き、別皿に移して取っておく。
3.土鍋(普通の鍋でもよい)にココナツオイルを入れて熱し、マスタードシードを炒めて香りを出す。しょうが、にんにくを加えてさらに香りを出す。
4.3に玉ねぎ、カレーリーフ、青とうがらしを加え、玉ねぎが透き通るまで炒める。
5.4にトマトを加えて優しく炒める。
6.5にココナツミルクの薄い汁の部分を加えてよく混ぜる。
7.6に2のブリを入れる。ココナツミルクのクリーム状の部分を加えて、魚が崩れないようにやさしく混ぜながら2~3分熱する。塩、黒こしょうで味付けする。
8.7を火からおろし(必要であれば別皿に盛り付ける)、ライムジュース大さじ1をかけ、ライムの輪切りを飾る。