ひき肉を指状に丸めたグリル料理
バルカン半島の中でオスマントルコの影響が残るボスニア・ヘルツェコビナ。名物料理のチェバプチチ(チェバピともいいます)もトルコの食文化がうかがえるひき肉のグリル料理です。
チェバプチチは、英語で「フィンガーミート」と訳されるように、指の大きさにひき肉を丸めた料理。セルビアをはじめとする旧ユーゴスラビアやルーマニア、ブルガリアなどバルカン半島全域に似たような料理がありますが、ボスニア・ヘルツェコビナはイスラム教徒が多いこともあって、豚肉は使いません(セルビアやルーマニアでは豚肉を加えます)。
チェバプチチにセルビア発祥といわれるパプリカのペースト「アイバル」、玉ねぎのみじん切り(またはスライス)を添えて食べる習慣は、80年続いたユーゴスラビア時代にボスニア・ヘルツェコビナでも定着したものでしょう。セルビア版ハンバーグのプレスカビッツァと同じように、ソムンというピタパンタイプのパンにいくつかのチェバプチチをはさんで食べることもあります。
また地方色がなかなかおもしろくて、セルビア人ですらサラエボのチェバプチチが一番おいしい、というのを聞いたことがあります。

チェバプチチ ćevapčići レシピ 4人分
【材料】
牛ひき肉 400g できれば2度びきする。
羊ラムひき肉 400g できれば2度びきする。※ラム肉がない場合、牛ひき肉800gでもよい。
玉ねぎ 1個 みじん切り
にんにく 1かけ みじん切り
塩 大さじ1
黒こしょう 少々
ベーキングソーダ 小さじ1/2
炭酸水 100ml
<添え物>
玉ねぎ 1個 みじん切り
アイバル
カイマック(クロデットクリームまたはクリームチーズで代用可)
【作り方】
1.ボウルの中に牛肉、ラム肉、玉ねぎ、にんにく、塩、黒こしょうを入れよく混ぜ合わせる。
2.1にベーキングパウダー、炭酸水を加えてこねるようによく混ぜる。
3.2を30~40gずつ取り、人差し指くらいの大きさにソーセージのように細長く形作る。
4.3を焼き網に乗せ、グリルまたはフライパンで11分ほど強火で焼く。
5.4をお皿に盛る。好みで玉ねぎ、アイバルやカイマックを添える。
以下はチェバプチチの各地での比較動画です。