コロンボ・デ・ポルク|マルティニーク料理

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ライムの風味がフレッシュなカリブのカレー

フランスの海外県マルティニークは、コロンブスが世界で最も美しい場所といったとされるカリブ海の島。ラム酒で有名ですが、私は、かつてワールドミュージックが流行した時に、マルティニークのグループ“マラヴォワ Malavoi”が大好きで、来日公演で聴いた伝統音楽ビギンの歯切れのいいリズムと、フランス風のエレガントさが混ざったメロディーを思い出します。

そういえば”ビギン・ザ・ビギン”を書いたソングライターのコール・ポーターも、マルティニーク島に立ち寄った際に曲のヒントを得たとか。これぞカリブらしいクレオールの真髄といえましょうか。

さて、マルティニークは料理にもクレオール文化がしっかり浸透していて興味深いです。この「コロンボ・デ・ポルク(豚肉のコロンボ)」は、南インドから来た労働者が伝え、カリブやヨーロッパの文化がミックスしたマルティニークの名物カレー。同じくフランスの海外県である近隣のグァドループ島などでも食べられています。

名前の由来はコロンブスから取ったとも、スリランカの都市から取ったともいわれています。作り方はインド料理に、バターを使うなどヨーロッパ料理が混ざった感じ。またタイムの葉や、仕上げにかけるライムの風味がカリブらしくフレッシュで、やみつきになりそうです。

現地ではコロンボ専用のカレー粉が販売されています。ターメリックやブラウンマスタードシード、唐辛子、コリアンダーに、インド諸島の月桂樹の葉、タイム、黒コショウ、オールスパイスが組み合わされたさわやかなスパイス・ミックスで、特に酸味のある食材が合うように思います。

コロンボ・デ・ポルク Colombo de Porc レシピ

【材料】

4人分

豚肉 400g 角切り
じゃがいも 2個 皮をむいて一口大にカット。なすでもよい。
玉ねぎ 1個 みじん切り
にんにく 1かけ すりおろす
にんじん 1/2個 すりおろす
りんご 1/2個 すりおろす
カレー粉 小さじ2 現地ではコロンボスパイスミックスを使用。
とうがらし粉 小さじ1/2
月桂樹の葉 1枚
タイム 1枝
塩 小さじ1程度
こしょう 少々
バター 大さじ1
植物油 大さじ1
水 1/2カップ程度
ライム 1/2個 ジュースを絞り、少々を飾り用に。

【作り方】

1.鍋に植物油とバターを入れて、豚肉を加え薄く焼き色を付ける。取り出しておく。
2.1に玉ねぎ入れてきつね色になるまで炒める。にんにくを加えて香りを出す。
3.2になす、じゃがいも、すりおろしたにんじんとりんご、1の豚肉を入れて混ぜる。
4.3に水、月桂樹の葉、タイムを加え、煮立ててアクを取る。
5.4にカレー粉、とうがらし粉、塩、こしょうを加え弱火で30~45分煮込む。
6.5をお椀に盛り、ライムジュースをかけ、ライムを飾っる。ごはんと一緒に食べる。

・少しとろみと酸味を足すためにすりおろしたりんごを入れていますが、なくても大丈夫です。
・豚肉の代わりに、鶏肉など他の肉でも作れます。

コロンボ・デ・ポルクの作り方手順(現地動画)

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