フィロス・ダボキャ|グアドループ料理

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簡単に作れるカリブのフレッシュなアペタイザー

グアドループは、カリブ海の西インド諸島の中の小アンティル諸島(リーワード諸島に分類されることもある)にあるフランスの海外県。隣接したバス・テール島とグランド・テール島を合わせたグアドループ島と周辺の小島から構成されています。南側には、旧英国領の独立国ドミニカ国ををはさんで、同じくフランス海外県のマルティニーク島があります。

グアドループやマルティニーク、インド洋のレユニオン島など、カリブ海などフランスの旧植民地で生まれ育った文化や人を「クレオール」と呼びますが、ヨーロッパやアフリカ、アジアの影響が混ざり合った独特な文化は、本当に魅力的です。

料理に関しては、グアドループやマルティニークを合わせてしばしば「アンティル料理」と呼ぶことがあります。トロピカルな食材とヨーロッパの食材・料理法が融合した独特の風味。特にフランス領の地域は、洗練された美食文化が加味されて味わいも格別です。適度なスパイシーさや、ライムジュースのフレッシュさなどがそのおいしさの鍵になっているのではと思っています。


↑フランス本土で出版された、グアドループ出身の女性シェフで、テレビ司会者・政治家でもあるバベット・ド・ロジエールさんによるアンティル料理のレシピ本。シリーズ化された人気本で、グルマン世界料理本大賞を受賞している。ジョエル・ロブションが前書きを担当。おいしそうなカリブの料理がいろいろ紹介されている。

「フィロス・ダボキャ」(直訳は”激しいアボカド”。アボカドのとうがらし和え的な意味)は、中南米原産のアボカド、キャッサバ、とうがらしと、かつて航海の際の重要な食材だった塩漬けのタラ(モル)を和えた、簡単に作れるアンティル料理のディップ。アペタイザーにぴったりですが、家庭によっては朝食として食べることもあるそうです。

伝統的なレシピでは塩漬けタラを使いますが、マグロやカニでも作れます。

フィロス・ダボキャ Féroce d’avocat レシピ

【材料】

2人分

アボカド(熟して柔らかくなったもの)1個
塩漬けタラ(干タラ) 100g(水に漬けて戻す。なければ生のタラ。いずれも焼いて身を細かくほぐす)
キャッサバ粉 60g(パン粉で代用)
赤とうがらし 1/2本(みじん切り。好みで加減する)
ライムジュース 1/4個分(なければレモンでもよい)
塩 少々
植物油 大さじ1/2

【作り方】

1.ボウルに縦切りして殻から取り出したアボカドの果実を入れてつぶす。
2.1にキャッサバ粉、ほぐしたタラを加える。
3.2に赤とうがらし、ライムジュース、植物油を入れて混ぜる。塩を加えて調味する。
・お皿代わりにアボカドの殻を使うとおしゃれで、洗い物の手間がひとつ省けます。
・トーストしたパンに乗せて食べれば、朝食にもぴったりです。
・フレッシュさがおいしい一品ですので、赤とうがらしもあれば生を使ってください。お好みで玉ねぎやにんにくのみじん切り、黒こしょうを加えてもグッドです。
・すぐに食べない場合はラップをかけて冷蔵庫で保存してください。

フィロス・ダボキャの作り方手順(現地動画)

チャーミングなクレオールの女性が作るレシピ。大量に作るときはフードプロセッサーが威力を発揮しそうです。

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