フィリピン料理

フィリピン国旗 フィリピン共和国 Republic of the Philippines | アジア

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マレーやスペイン、中国の影響を受けた料理

大小合わせて7000以上の島からなる東南アジアの国フィリピン。その文化は、石器時代のネグリト族にはじまり、マレー系や中国系、16世紀から19世紀に統治したスペイン、続いて宗主国となったアメリカの影響を受けてきました。

↑アドボ

フィリピン地図 フィリピン

フィリピンには辛い料理はほとんどなく、甘味、塩味、酸味(タマリンドやカラマンシーという柑橘類を使う)が好まれる傾向にあります。

古代フィリピンでは、料理は豚肉や犬肉、オオトカゲ、魚や貝をゆでるか、蒸すか、焼く程度でした。その後、移住したマレー系によって水田農耕がもたらされ、米食が一般的になったほか、スペイン来航直前には中国や東南アジアとの交易で栄えて、さまざまな文化がもたらされるようになりました。

中国(福建省南部の出身者が多いという)の影響がうかがえるのは、パンシット(Pancit)と呼ばれる炒めた麺の料理や、チョプスイという野菜を炒めてとろみをつけた八宝菜、ルンピア・シャンハイ(Llumpia Shanghai)という甘いタレをつけて食べる揚げ春巻きなどです。

またスペインの影響を受けた料理には、肉を酢やにんにくなどのタレに漬けて、甘辛く煮込んだアドボ(上写真)があります。肉は豚肉、鶏肉を単独で使うこともありますが、しばしば両方を使います。酢漬けはスペイン伝来の調理方法で、スペイン本国ではアドバド(Adobado)と呼ばれ、酢に漬けることにより肉が柔らかくなる作用があるといいます。近年はさらに日本の影響がミックスされて、漬け込むタレに醤油を入れることが多くなりました。

ほかに揚げた魚にトマトケチャップ入りのソースをかけたエスカベッチェ(Eskabeche)や、ロンガニーサ(Longanisa)という豚の内臓を腸詰めしたソーセージ、トルタ(Torta)というオムレツなどにもスペイン文化の面影をうかがえそうです。

ほかに、オックステール(雄牛の尾の肉)や牛の胃袋などをピーナッツソースで煮込んだカレカレ(Kare-Kare。見た目がカレーにそっくりだが、まったく辛くなく、一説には辛いものを好まないフィリピン人向けのカレーとも。バゴオンというアミの塩辛を添えて食べる)、シニガンという、肉や魚介の酸味のあるタマリンドスープ、レチョン(Lechon)という豚や豚の丸焼きといった料理も定番です。

ちなみに、フィリピンの国民の大多数はカトリック教徒ですが、島によってはイスラム教徒が多く、彼らは豚肉を食べません。

デザートでは、ハロハロという、フルーツやウベという紫いもで作ったアイスクリーム、ナタデココなどをトッピングした冷たいパフェが、フィリピンならではのもの。ドリンクには、サンミゲルという有名ブランドのビールがあります。

フィリピン料理の写真

カレカレ
カレカレ

フィリピン料理のレシピ

アドボ|フィリピン料理 レシピ|e-food.jp
かつての宗主国スペインの影響が今も残るフィリピンの代表的な料理。酸味のある煮込み料理で得あるこのアドボも、語源はスペイン語で「漬け込む」という意味です。
パスティル|フィリピン・ミンダナオ島料理 レシピ|e-food.jp
イスラム教徒に人気の朝食
フィリピン料理レシピ集|世界の食|e-food.jp
フィリピン料理のレシピ集です。

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