ポルトガル共和国 Portuguese Republic | ヨーロッパ
日本人にもなじみある料理
↑カルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ
中でも定番の魚は、バカリャウと呼ばれる干しタラ。ノルウェーから輸出される干しタラは、中世ヨーロッパでは、干物や燻製、塩漬けにして輸送と貯蔵に向いた魚として重宝されていましたが、長い航海中の貯蔵食だったポルトガルでは、現在でもバカリャウなくしてポルトガルの料理は語れないといわれるほど。 ちなみに、干しタラは、ギリシャなど同じ海洋国でも、今日に至るまで、よく食べられています。
また、イワシもポルトガルでは人気の魚。首都で行なわれるリスボン祭りのことを、別名”イワシ祭り”といういうほどです。日本のように焼いたり、煮たり、揚げたりして食べますが、イワシの炭火焼きなどは、まるで日本のイワシの食べ方とそっくりで、びっくりします。
魚介料理のきわめつけとしては、いろいろな魚介類とトマトを密封した独特の鍋で煮るカタプラーナという、豪快な漁師料理が南部のアルガルベ地方にあります。これも、日本人にはなじみやすい味です。また豚とアサリを合わせたカルネ・デ・ポルコ・ア・アレンテジャーナ(上写真)という郷土料理も。
また、天ぷらの元祖になったフリッター料理は、ポルトガルでは「ペイシーニョシュ・ダ・オルタ (畑の魚)」と呼ばれています。天正少年使節としてポルトガルに渡った九州の4人の少年が、キリスト教の精進日”クアトロ・テンプラシ”に魚の揚げ物を食べていたのを見て、料理の名前と勘違いし、そのまま日本に伝えられたという説があります。
ほかにも、かやくご飯の元祖になったといわれコイジド・ア・ポルトゲーザや、かき揚げの祖先のようなパタニスカス・デ・バカリャウなど、日本人にとって興味深い料理も少なくありません。
魚のほかには、豚肉やソーセージ類、米やパンを使った料理、旧植民地だったインドのゴアなどから伝わったカレー料理なども。 ちなみに、ポルトガル語を公用語とする世界最大の国である南米のブラジルにも、バカリャウなど、旧宗主国ポルトガルから伝えられた料理が、今も多く見られます。
こんぺいとう、カステラ、ボーロなど、ポルトガルからわが国に渡来して定着したお菓子も少なくありません。カステラの原型になったといわれるパンデロー(Pao de Lo)という、ケーキのスポンジのようなお菓子もあります。
また、ポルトガルといえば、ポートワインやマデイラ・ワイン、ビーニョ・ベルデ(若いワインと呼ばれる、フレッシュな微発泡性ワイン)などのワインが世界に有名です。
ポルトガル料理の写真
カタプラーナ
ポルトガル料理のレシピ




