ボスニア・ヘルツェゴビナ料理

ボスニア・ヘルツェゴビナ国旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ Bosnia Herzegovina | ヨーロッパ

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オスマントルコの影響を強く受けた料理

ボスニアは、バルカン半島の北西、東ヨーロッパに位置する共和国。首都はサラエボ。旧ユーゴスラビアの1国で、クロアチア、セルビア、モンテネグロと国境を接しています。15世紀後半オスマン帝国の支配下に入るとと大半のキリスト教ボゴミル派がイスラムに改宗し、アルバニアと並んでトルコ文化が浸透しました。

↑チェバプチチ

ボスニア地図 ボスニア・ヘルツェゴビナ

ボスニアの料理はオスマントルコの影響が強いムスリム食であり、こってりした味付けのものが多く、乳製品や肉がメインです。特に牛肉・ラム・子羊・豚肉を網焼きにしたり直火で焼いたりして食します。

一般的な前菜は、野菜や肉をじっくりローストして幅広で長い首がある陶磁器の壷に入れて供する料理(Bosanski Lonac)や、肉や米を詰めたロールキャベツ(Japrak)、チーズパイ(Sirnica)、ほうれん草パイ(Zeljanica)です。沿岸地域では新鮮な魚も食べられています。

ボスニアの料理には、チェバプチチ(挽肉のグリル。ピタパンの中央を開いて挟み、生玉ねぎ、アイバルというパプリカのペーストを添えて食べる。上写真)、ブレク(挽肉・玉ねぎなどの詰め物を薄いパイ生地で細長く巻き鉄板で焼いた料理)のようにトルコの食文化の影響が見受けられます。

これらの料理は現在、旧ユーゴスラビア諸国でも広く浸透していますが、チェバプチチは地域色が生まれて独自に発展し、バルカン・ケバブなどの名称で今やトルコに逆輸入されているほどです。特に首都サラエボのチェバプチチはおいしいと名高く、セルビアの首都ベオグラードにも、サラエボ式と銘打ったチェバプチチの名店が今も営業を続けています。

デザートには果物やプリン、プレーンケーキのほか、特別な日にはトルコ由来のお菓子バクラバ(Baklava)も食べられています。ただしトルコではピスタチオを使うのに対し、バルカン半島のバクラヴァはくるみを使うことが多いようです。

また、イスラム教徒であってもアルコールの戒律はゆるく、食事中はビールやワイン、ラキア(Rakija。発酵させた果実の蒸留酒)を飲むこともあります。

スルプスカ共和国の料理について

ボスニア・ヘルツェゴビナ国内には、ユーゴスラビア消滅前の内戦の結果として、スルプスカ(セルビア)共和国というセルビア人の自治地域が存在します。

セルビア人のアイデンティティとして、キリスト教のセルビア正教会の信仰があげられますが、スルプスカ共和国の人々も同様で、キリスト教徒のため豚肉の忌避はありません(セルビア独立の象徴として豚肉を愛する傾向すらある)。

首都バニャルカは、ソーセージが連結した形のバニャルカ式チェバプチチ(下写真)が名物として知られ、豚肉を混ぜることもあります。

ボスニア料理のレシピ

チェバプチチ|ボスニア・ヘルツェゴビナ料理 レシピ|e-food.jp
バルカン半島の中でオスマントルコの影響が残るボスニア・ヘルツェコビナ。名物料理のチェバプチチもトルコの食文化がうかがえるグリル料理です。
ボスニア・ヘルツェゴビナ料理レシピ集|世界の食|e-food.jp
ボスニア・ヘルツェゴビナ料理のレシピ集です。

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