ベナン共和国 Republic of Benin | アフリカ
典型的な西アフリカ・スタイルの食文化
ナイジェリアやニジェール、トーゴなどと国境を接し、40以上の部族が暮らす西アフリカの国ベナン。日本では、タレントとしても活躍している、ベナン共和国大統領特別顧問のゾマホン・ルフィンさんの生まれ故郷として名前が知られるようになりました。
ベナンは、19世紀まで存続したダホメ王国が仏領時代を経て1960年に独立。ブードゥー教の発祥地であり、国民のおよそ半分が信者ですが、キリスト教やイスラム教徒と平和共存しています。
↑クリクリ
ベナンは大きく南北に分けることができますが、人口が集中しているのは、海岸平野地帯の南部。北部はサバンナと半乾燥の高地で人はあまり住んでいません。
そんなベナンは、ヤムイモやキャッサバ、とうもろこし、豆、パスタ(クスクス)、米を主食に、煮込みのようなシチューをよく食べる、典型的な西アフリカ・スタイルの食文化を形成しています。
シチューには、肉や魚、スモークしたえび、野菜などの具のほか、甲殻類やトマト、タマネギ、ピリピリというこの国独特のホットソースを用い、おいしく仕上げます。西アフリカ全域で食べられているペースト状にしたピーナツを揚げたクリクリ(上写真)や、アボボと呼ばれる、肉と豆の煮込み料理は、見かけは素朴だけれど、なかなかの味わい。プランテーン(調理用バナナ)や肉の串焼きも人気です。
ユネスコ食文化創造都市ボヒコン
ベナン南部の都市ボヒコンは、2021年に西アフリカで初のユネスコ食文化創造都市に制定されました。ボヒコンには、ヴードゥー教の祭日に食べるボミオ(下写真)などの特別な料理があります。首都ポルトノボや、ベナン最大の都市で、西アフリカ最大の野外市場ダントクパ市場のある街コトヌーに近い地の利のよい土地柄です。
ベナン政府は、この街の特産品である、西アフリカの納豆に似たアフリカイナゴマメの発酵調味料「アフィチン」(ナイジェリアの「ダワダワ」と同等)とともに、ボミオで美食の地として町おこしを目指しているといいます。
ベナン料理の写真
ボミオ(とうもろこし粉とスパイス類を練った固がゆ、ゆでた鶏肉などを添える)
アボボ(ラム肉と豆の煮込み)
ベナン料理のレシピ

