アラブ料理+インド料理が浸透
アラビア半島の東南の端、ペルシャ湾の入り口という重要なロケーションに位置する古い歴史を持つ王国、オマーン。現在は1970年の宮廷革命によって即位した故カブース国王の絶対君主制を維持しつつ、国民の信頼を得て安定政権を続けています。日本との交流もあり、オマーン人の対日感情は概してとても良好だといいます。
↑シュワ
住民の大半がアラブ人、ほかにイラン人や、少数民族のバローチ人、またインドからの出稼ぎ労働者も多いオマーンの料理は、アラブ系を中心に、インド料理も浸透しています。
伝統的なオマーンの料理は全般的にシンプルで、日常は野菜やレンズ豆、ラムとチキンなどを食べ、マラク(Marak)という野菜のカレーやビリヤニ、ケバブなどを食べ、お祝いのパーティーともなれば、サフランで炊いたご飯に焼いた肉(ラムが多い)や魚を添えたマクブース(Maqbous)や、シュワ(Shuwa 上写真)という、オーブンで1日以上ゆっくり焼いた肉がふるまわれます。
シュワは、肉をとうがらしやターメリック、コリアンダー、クミン、カルダモン、にんにく、酢をマリネして、それを乾いたバナナまたはやしの葉で包んで、オーブンの中で燻し焼きされたもので、肉がやわらかくなって、何ともおいしくなります。
また、オマーンのインド料理は全体的に辛さが控えめです。宮廷にはインド料理専門のお抱え調理人もいるそうで、その浸透ぶりがうかがえます。
オマーンでの飲み物は、他のアラブ諸国と同様、濃いアラビアコーヒーのカフワ(Kahwa)がポピュラー。なつめやしの実やハルワ(Halwa)という甘いゼラチン状のお菓子などと一緒に食すると、コーヒーの苦さが打ち消されてちょうどよくなる、というわけです。ほかに、ラバン(Laban)という塩気のあるバターミルクや、カルダモンやピスタチオで風味づけしたヨーグルトドリンクも人気があります。
オマーン料理の写真
故カブース国王に供されたオマーン宮廷のインド料理
オマーン料理のレシピ

チキンカブリ マスカットスタイル|オマーン料理 レシピ|e-food.jp
アラビア半島の東南にあるオマーン王国は、アラブ料理のほか、インドなど南アジアの出稼ぎ労働者がもたらした料理がポピュラー。このチキンカブリも、Kabouliの名が示す通りアフガニスタン(首都カブール)から伝わった料理だと想像できます。

オマーン料理レシピ集|世界の食|e-food.jp
オマーン料理のレシピ集です。