ヨーロッパ文化とマオリ文化が同居する自然豊かな国
オーストラリア同様にオセアニアにある英連邦の国ニュージーランド。南島、北島という2つの島と、小さな島々からなり、人間の数よりもはるかに多い羊や、世界遺産に登録されている1200メートル以上の断崖絶壁に囲まれたミルフォードサウンドをはじめとする、豊かな自然あふれる国です。
ニュージーランドは、イギリス人よりも先にこの島に住んでいたマオリ人の言葉で「アオテアロア」(”長き白き雲のたなびく地”などいくつかの解釈がある)とも呼ばれ、この国にしか生息しない鳥キウイ(Kiwi)にちなんで、しばしば”キウイ”の愛称が用いられています。

↑マオリ・ブレッド


周囲を海に囲まれ、肥沃な大地に恵まれたニュージーランドは、新鮮な食材が豊富。ラムや豚やシカの肉、サーモン、ザリガニ(ロブスター)、カキ、パウア(アワビ)、カラスガイ、ホタテガイといった魚介類、キーウイフルーツやタマリロ、フェイジョアなどのフルーツを使い、ヨーロッパやアジア、ポリネシアの文化の影響を受けながら、一般的には、”肉1品に野菜3品”といったシンプルな料理が多いようです。
中でもやはりイギリスの流れを汲んだ料理が多く、紙で包まれて出される伝統的なフィッシュアンドチップスや、パイ、ローストミートなどが人気。
ニュージーランドならではの食べ物とあげると、大きめのハンバーグと目玉焼き、レタス、マヨネーズ、トマトソース、ビーツ(ロシア料理のボルシチなどに使われる赤かぶの一種)をはさんだその名もキウイバーガー、バニラアイスにキャラメルのクランチをまぶしたホーキーポーキー・アイスクリーム(Hokey Pokey Ice Cream)、今世紀はじめにロシア生まれの伝説的なバレリーナ、アンナ・パブロワがニュージーランドで公演したときに考案されたというメレンゲのお菓子パブロワ(ただしオーストラリアも、自国が発祥と主張)などがあります。
また、夏ともなればバーベキューが各家庭で盛んに。マオリ人たちも彼らの伝統料理を野外で楽しみます。これはハンギ(Hangi)と呼ばれ、地面に穴を掘り、熱した石に肉や野菜を乗せて数時間、蒸し焼きするもの。男性が穴を掘り、女性が食材を準備するのがしきたりで、大型テントのもとで大家族が食べ物をつつきながらなごやかに過ごします。
マオリの伝統を受け継いだ料理には他に、発行したじゃがいも種で作るマオリ・ブレッド(写真)などがあります。
さて、ニュージーランド名物といえばワインを忘れてはいけません。中でも、南島の北端にあるマールボロと、北島東部にあるホークスベイは、日照時間が長く、ニュージーランドにおけるワインの二大産地。前者はソーヴィニヨン・ブラン、後者はカベルネソービニヨンが高い評価を受けており、ニュージーランド産ラムやオイスター、サーモンなどのシーフード、そして地元のチーズと食べ合わせると最高です。
ニュージーランド料理の写真
キウイバーガー
ニュージーランド料理のレシピ

