ミャンマー連邦 Union of Myanmar | アジア
多民族国家のバラエティな料理
東南アジアのインドシナ半島に位置し、中国やタイ、ラオス、バングラディシュ、インドと国境を接する国ミャンマー(ビルマ)。日本では「ビルマの竪琴」の舞台として有名であり、ビルマ族、シャン族、カチン族、ラカイン族ら約135の民族をはじめ、華僑、インド系が暮らす多民族国家です。

↑モヒンガー


ミャンマーの文化はおおまかに中国やインド、東南アジア諸国から影響を受けていますが、その料理にはよく見ると民族ごとの特徴があります。
中でも、人口の70%近くを占めるビルマ族の料理が、いわゆるミャンマー=ビルマ料理として紹介されるケースが一般的ですが、部族ごと、地域ごとに独特の料理があります。 ミャンマーではまだ、地方までインフラが整っていない場合が多いため、交通の不便な地方には昔からの独自の料理が保存されていて、とても興味深いものです。
ミャンマー料理としてよく知られた食べ物には、なまずなどの魚のスープ麺モヒンガー(上写真)や、お茶の葉と豆のサラダラペットゥ、チキンの入ったスパイシーなココナッツ味の麺オンノゥー・カウスエ(ミャンマーと国境を接するタイ北部のカオソイの源流になったとされる)などがあります。
また、インド、バングラディシュの影響を受けたヒンと呼ばれるカレー(特にチェッターヒンというチキンカレー。ヒンはビルマ語でおかずの意味)や、ダンパウという、ビリヤニ(スパイスの炊き込みご飯)に肉を乗せた料理もポピュラー。これらはインド風ながら、八角の風味など、どこか中国風な味わいをただよわせたミャンマーらしい料理です。
ほかにミャンマーで2番目に多いシャン族の料理である米麺を使ったシャン・カウスエや、女性が首に細長い輪をつけることで知られるカレン族の料理であるタラポ(Talapo。お米やタケノコ、レモングラス、魚のねりものを使った料理だという)などもあります。
ミャンマー料理というと、辛くて脂っこい料理が多いという印象を持たれがちですが、実は中国・雲南に接したカチン州などのエリアは発酵食の宝庫でもあり、ヘルシーな料理がたくさんあります。他にないミャンマーならではの独特な食べ物も楽しめるはずです。
飲み物は、緑茶やフルーツジュース、水牛のミルクなどがポピュラー。また”ミャンマービール”という、ミャンマーのナショナルブランドのラガービールが、日本にも輸入されています。
ミャンマー料理の写真
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ラペッ・トゥ (お茶の葉と豆のサラダ) |
オンノゥー・カウスエ | ダンパウ |
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シャン族のソーセージ | ミャンマービール |
ミャンマー料理のレシピ



