アンゴラ共和国 Republic of Angola | アフリカ
ポルトガルの影響を強く受けた国
1490年から、1975年に独立を果たすまで、500年近くの長きにわたってポルトガルの植民地だった、アフリカ南西部の国アンゴラ。そのため、公用語がポルトガル語であるのはもちろん、キリスト教信者が大半を占めるなど、ポルトガルの影響が今も根強く残っています。
アンゴラは独立後1975年から2002年まで内戦にさらされる不幸を経験しましたが、近年はダイヤモンドや石油などの豊富な天然資源が着目されて急激な経済発展を遂げ、今では旧宗主国のポルトガルから出稼ぎに来る人もいるほどだといいます。
↑鶏肉のムアンバ
ポルトガルとの深い関係から、料理の方も、ヨーロッパ的なポルトガルや、同じくポルトガルの植民地だった、大西洋の向こうにある南米ブラジル(奴隷貿易の犠牲者として、アンゴラからブラジルに渡った人々が大勢いました)の影響を受け合っています。
アンゴラ周辺の南西アフリカ諸国全般でもよく見かける、パームオイルやキャッサバ、豆などを用いたアフリカ土着の料理のほか、今ではブラジルの国民食ともいわれる”フェジョアーダ”(黒豆と豚の内臓の煮込み)も、元をたどれば、奴隷たちが主人の残した食事を上手に食べる工夫から生まれたもので、アフリカにルーツがあります。
また、アンゴラには、ポルトガル人が植林したオリーブの木が生育しており、パームオイルのほかに、オリーブオイルが料理に用いられることもあります。
伝統的なアンゴラの料理としては、ムアンバ(Muamba。もしくはモアンバ Moamba)という、鶏肉(または魚)と、オクラ、たまねぎなどの野菜をパームオイルと一緒に煮たシチューが、国民食のひとつとしてポピュラー(上写真)。2011年に鶏肉のムアンバが、アメリカのCNNが選ぶ「世界美食ランキング」の10位に選ばれたこともありました。
ムアンバは通常、フンジ(funge)と呼ばれる、とうもろこしやキャッサバの粉にお湯を混ぜておもちのようにした主食(西アフリカ諸国では”フーフー”と呼ばれる)と一緒にいただきます。
アンゴラ料理のレシピ

