ブータン王国 Kingdom of Bhutan | アジア
とうがらしが多用されたとても辛い料理
インド、中国のチベット自治区と国境を接し、チベット仏教を信仰するヒマラヤ山脈の王国ブータン。2011年に国王夫妻が来日した際は、「国民総幸福量」(GNH)を重視する国として話題になりました。
ブータンでは地域にもよりますが、料理には全般的にとうがらしが多用され、とても辛いのが特徴です。また、乳製品も多く使われ、赤米や蕎麦の栽培も行われています。
↑エマ・ダツィ
人気の料理には、じゃがいもとチーズをとうがらしで煮たケワ・ダツィ、エマ・ダツィ(上写真)、大根と豚肉をとうがらしで煮たパクシャパ、山椒風味のサラダのホゲなどがあります。
また発酵食品の納豆や、どぶろくに似た醸造酒シンチャンや、焼酎のような蒸留酒アラなど、日本とどこかでつながっているのでは?と思ってしまうほど、日本人にはなじみ深い食文化を持っています。
とうがらしの到来以前もブータン料理は辛かった
現在ブータン料理に欠かせないとうがらしは16世紀以降に南米からインド経由でブータンに到来しました。では、その前のブータン料理は辛くなかったのかといえば、そうではなく、とうがらしの代わりに地元で採れる辛みのあるハーブを使っていたといいます。
それはブータンで「ナマム(ナムダなどとも)」と呼ばれるシソ科のハーブ。ピリッとした辛さを料理にもたらします。
寒い地域では食べ物からも体を温める必要があります。とうがらしの原産地のひとつアンデス山脈でも、ブータンのあるヒマラヤ山脈でも、人々は生きる知恵で昔から辛いもので体を温めて寒さをしのいでいたことが想像できます。
ブータン料理の写真
パクシャパとごはん(赤米・後方)、ケワ・ダツィ(前方)
ブータン料理のレシピ

ケワダツィ|ブータン料理 レシピ|e-food.jp
標高の高いブータンでは、体を温めるために、とうがらしを多用した料理がポピュラー。ケワ・ダツィ(とうがらしとチーズの煮込み)もそんなブータンらしい料理のひとつです。

ブータン料理レシピ集|世界の食|e-food.jp
ブータン料理のレシピ集です。