ブラジル連邦共和国 Federative Republic of Brazil | 南アメリカ
国民食はフェジョアーダ
↑フェイジョアーダ
ブラジルの広大な国土は、おおまかに5つのエリアに区分され(上地図)、地域ごとにさまざまな特色を持っています。
「ブラジルにはエスニック料理なんてないんだよ。だってみんなエスニックなんだもの!」。あるブラジル人のこんな話が印象に残っているのですが、そんな多民族な国民に加えて、アマゾンのジャングルからアルゼンチン国境付近のパンパの平原にいたる大自然を擁する食文化があまりに豊かすぎて、1冊のレシピ本にはとても収まり切れないと思うほどです。
そんな中で、ブラジルの国民食ともいわれるほどポピュラーなのが、フェイジョアーダ(上写真)。もともとは奴隷船で西アフリカから連れてこられた黒人たちが、主人の残した屑肉や部位、内臓を黒豆とに煮込んで食べていた料理です。
スタミナ満点で、現在では内臓だけでなく、リンギッサというソーセージなどが具に使われ、現在ではおいしく洗練されて、あらゆる階級の人たちに食べられています。フェジョアーダには、地方によってさまざまなバリエーションがあります。
ブラジルでは、フェジョアーダは水曜日と土曜日の食べ物とされ(最近はその習慣も薄らいでいるようですが)、専門店もあります。付け合せにはご飯やファリーニャ(マンジョウカ=キャッサバの粉)とコウベ(ケールの葉の油炒め)が欠かせません。ちなみに日曜日はステーキの日だそうです。
ほかに、ココナッツミルクを使った魚シチューのムケッカや、給仕さんがテーブルを回り、肉を切り分けていくブラジル式焼肉シュハスコ(シュラスコ)も人気料理。ブラジルのあるサッカー選手が、「日本が試合に勝てないのは、選手が肉をあまり食べないからだ」といったそうですが、それもむべなるかな。彼らの肉の消費量とスタミナはハンパなものではありません。
また、ポルトガル人の好きなバカリャウ(干しタラ)や、海老などの魚介類も、肉と同様によく食べられています。
ブラジルの飲み物
一方、ブラジルを代表する飲み物といえば、まずコーヒーが挙げられるでしょう。ブラジルは世界生産量の3分の1近くを供給する、世界第1位のコーヒー産出国です。鉄分などのミネラルやビタミンが豊富なマテ茶も、健康茶として世界的に知られています。マテ茶はアルゼンチンなどでも飲まれ、アルゼンチン出身のあのチェ・ゲバラも愛飲していたといいます。
お酒ではサトウキビの蒸留酒カシャッサが有名(ピンガとも)。また、ワインも作られています。中でも、ぶどうジュースのように甘く飲みやすい 「サンゲ・デ・ボイ」という、肉料理に合 う安い赤ワインが広く市場に出回っています。 ほかに、コカコーラのように清涼飲料水として売られることが多いガラナや、クプアスーなど、アマゾン特有の木の実や果実のジュース類も豊富です。
ブラジル料理のレシピ


