世界料理サミット2009 リポート-Tokyo Taste
[ ■催しもの ]

東京発・料理人と料理業界の祭典
【有楽町】2月9日(月)から11日(祝)まで有楽町の東京国際フォーラムで開催された「世界料理サミット TOKYO TASTE」に行ってきました。
東京発・アジアで初めての国際料理大会というこのイベントは、「世界の食文化を牽引するシェフを招き、彼らの持つ最先端の調理技術のデモンストレーションをはじめ、トップシェフとの交流イベントや国内の食に携わる企業の併設展示会を展開する」という主旨によるもの。デモンストレーションの方は1日3万円(3日通しチケットは8万円。最終日は1万円)という高額な値段にもかかわらず、前売りが完売するほどの人気でした(実際は、当日券が残っていた日もあったようですが…)。
ジョエル・ロブションさんやピエール・ガニェールさん、かの「エルブリ」のフェラン・アドリア氏ら、日本を含む世界8カ国のトップシェフが集ったデモンストレーション(もちろん試食もできる)が見られるとあっては、この値段に価値を見出した人も多かったでしょう。主催者側に名を連ねるのもそうそうたる面々。「東京は世界に冠たる食の街」になったことを象徴するような、気合の入ったイベントだなぁと思いました(去年だったら、より多くの人に注目されたかもしれませんね)。
実行委員会の委員長・理事である服部幸應さんは、「まさにファッション業界がパリコレ・ミラノコレ・ニューヨークコレをするように、今日、東京において、新作の2009年型の料理ファッションショー(TOKYO COLLECTION)の始まり」と語っておられます。なるほど。
ちなみに、展示会のみの入場料は2500円でした。内外の菓子職人さんによるデモンストレーションや、食べ物、ワインの試食試飲などが楽しめ、一般の方ならこちらで十分だったかもしれません。


というわけで、デモや試食を体験できたほか、会場にはロブションさんや服部先生らが普通におり、シェフによっては記念撮影やサインにも気軽に応じていたり...。おかげでミーハー心もすっかり満たされました(笑)。
"料理人と料理業界の祭典"というように、全体的には、料理を作る人、それもレストランで働くようなプロの調理人らを念頭に置いた催しです(そのため、プロのシェフを目指す調理師学校の学生さん向けに破格の優待チケットや、液体窒素や最新調理器具を使ったデモなどがありました)。
それでも、試食や展示会は誰でも楽しめますし、根っからのレストラン・ゴアー(Restaurant Goer=お店に食べに行って楽しむ方)である私なども、この催しのために来日したシェフが自分のレストランの東京店で開催したディナーを楽しむ恩恵にあずかったりしました。というわけで、こういった国際大会は大歓迎です。
「世界料理サミット」という名でありながら、サブタイトルがTokyo Tasteというところを見ると、今後も続くとしたら東京限定の国際料理大会になるのでしょうか。いずれにしても、さらに進化して、恒例の催しとして定着してくれたらうれしいですね。

e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。
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世界料理サミットというイベントがあったなんて知りませんでした。
知っていればあそびにいっていたのにな。
でも試食をかねたデモが3万円というのは高いですね。
これも一流のシェフの腕前がみれるなら安いものなのでしょうか。。。