エチオピア・ミレニアム・イン・ジャパン リポート
[ ■催しもの ]

エチオピア暦2000年を祝う会
【広尾】今年の9月はエチオピア暦(ユリウス暦)でちょうど2000年の元旦に当たる記念月ということで、9月9日、エチオピア大使館の主催によりお祝いのパーティーがJICA地球ひろばで開催されました。
エチオピアはキリスト教徒(エチオピア正教徒)の多い国ですが、キリスト誕生年の解釈がローマ教会と7年のズレがあり、今年がミレニアムに相当する年というわけ。先の世界陸上のマラソンでエチオピア勢が大活躍を見せたり、また、コーヒー発祥の地の伝説を持つエチオピアのコーヒー生産者農協連合とサントリーが共同開発した缶コーヒー「BOSS レジェンドブレンド」が新発売されたりと、タイミングよく、日本でもエチオピアがちょっとした脚光を浴びていますね。
というわけで、ミレニアムのパーティーも盛況で、在日エチオピア人やエチオピアに興味のある日本人が、第一部では大使の挨拶やフィルム上映、第二部ではエチオピアの伝統料理やワイン、コーヒー、民族舞踊などを楽しみながら交流を深めていました。


エチオピアの誇りは、80を越える部族が平和共存していることだというスピーチとともに、日本人女性グループによる、熱のこもったエチオピア各部族のダンスが披露された。社団法人・日本エチオピア協会の協力も。


そしてお待ちかねのエチオピア料理のお食事タイム。テフという穀物から作った灰色の酸味のあるパン、インジュラと、ワットというカレーのようなソース、それにベルベレという非常に辛いとうがらしの調味料などがセットになっていた。手で食べるのがエチオピア流。仕出し弁当のようにうず高く積まれたパッケージ(右写真)が圧巻。


ほかに、バイキングによる、エチオピアのグリルミートやライスなども。ワインも赤白ともエチオピア産(ただし数が少ないため、すぐになくなってしまったよう)。このほか、エチオピアコーヒーも振舞われた。
エチオピアはコーヒーの発祥地であるばかりでなく、70年代にルーシーと名づけられた猿人の化石が発見されて以来、人類発祥の地ともいわれていますね。それに、シバの女王とソロモンの伝説の時代、紀元前10世紀(!)に独立という古い歴史と、アフリカでは数少ない、欧米列強の植民地にならなかった国(イタリアに併合されそうにはなったが)でもあり、国民の誇りも並々ならぬものがあるようです。
私もこの機会に、エチオピアのことをもっと知りたいなぁ、なんて思いながら会場をあとにしました。

e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。
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