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2005年10月17日

ごちそうはバナナの葉の上に

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南インド菜食料理紀行

渡辺 玲 著
出帆新社(1999年)

少し前の著作ですが、特集のリポート用に南インド料理のことを調べていて、購入しました。マドラス(チェンナイ)を中心に、南インド料理のことをつづった本です。

南インド料理は、私の中でもずっとマイブーム状態。野菜とスパイスのすばらしいハーモニーは、菜食=ベジタリアンの多い土地柄ならではの産物で、毎日食べているうちに、肉がなくても苦にならなってしまうんですよね。

最近になって、南インドのメニューを用意するレストランが、少しずつ増えてきました。南インド料理に詳しいN尻さんが主催する南印度犬使館の料理会あたりが、南インド料理の日本での普及に一役買ってきたのかもしれませんね。

「ごちそうはバナナの葉の上に」の著者、渡辺さんもまた、南インド料理の普及につとめていらっしゃる方。本書の発刊された1999年は南インド料理の案内書がほとんどなかったので、目の開くような入門書だったに違いありません。もちろん、今読んでも、勉強になります。

バナナの葉に乗せて食べる、南インドの"ミールス"と呼ばれる定食。いろいろな料理を、指先で混ぜながら手で食べると、不思議なことに、スプーンで食べるよりもずっとおいしくなるんです。

本著を参考に、機会があったら、ぜひ一度、お試しになってみてくださいね。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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