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2005年10月08日

ダフィオーレ|イタリア郷土料理|表参道

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クラシックなイタリア料理

【表参道】表参道の住宅街にある、眞中秀幸さんがオーナーシェフを務めるイタリア料理レストラン。

写真は、スタンダードコース7350円のメイン"熊本産馬肉のフィレの炭火焼 モスタルダと香草のピュレ"。臭みもなく、あっさりとしていて、おいしくいただました。

馬肉料理は日本のイタリア料理店では珍しいですが、現地では、日本の熊本のように、馬肉のポピュラーな地域があるそうです。

たとえば、イタリアの半島のブーツのかかと辺りに当たる、南部のプーリア。馬肉屋さんも多いんだそう。そういえば、京橋のクロアチア料理店「ドブロ」のシェフも、クロアチア内陸部でも馬肉はポピュラーだとおっしゃっていました(イタリアとクロアチアは、アドリア海をはさんで近くに接する国)。ヨーロッパのローカル食も奥が深そうですね。

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上写真は、"モンタルチーノ地方の伝統的手打ちパスタ、ピチウサギのラグー、夏トリュフ添え"。トスカーナ州モンタルチーノ地方の、田舎風うどんのような素朴なパスタと、眞中シェフによる、洗練された味わいのラグーのコンビネーション。そして、貴重なトリュフをその場で惜しげもなくトッピングしてくださるのに、ワクワクしました。

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また、順序が逆になりますが、アンティパストの"軽く燻したカモ胸肉のレア、ボローニャ産アカシアのハチミツと上質なオリーブ油風味"と、デザートのひとつ"カッサータ"(シチリア地方の、ヌガーのような冷菓)(以上、上写真)も、手の込んだ一品。お気づきの通り、メニューには、イタリアの地方色がとても豊かに反映されています。

さらに、見逃せないのが、野菜のおいしさ。こちらでは、今や多くのレストランから引っ張りだこという、千葉・八街市のエコファーム・アサノの野菜を、人気の出る前から活用していたといいます。

クラシックながらも、現代的なアプローチを取り入れた繊細な料理をスタイルを目指している眞中シェフ。このレストランは、あるイタリア通の集まりのお気に入りの店なのですが、その理由は、シェフのセンスもさることながら、どこの地方の伝統料理なのかがはっきりしていて、かつ、安全でおいしい旬の素材をふんだんに使っているからではないかと思うのです。

これって、いうならば最高の贅沢ですよね!

リストランテ ダ・フィオーレ
渋谷区神宮前5-39-3 表参道Osaki Square Bld. B1-1
Tel. 03-5766-9703
http://www.da-fiore.jp/

■営業時間:18:00-翌3:0(LO翌1:00)
■定休日:不定休

※コースにはほかに、本日のメニュー9450円、レジョナーレ(イタリア地方料理を中心にしたカジュアルコース)5250円があります。アラカルトも。サービス料10%。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。

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