愛知万博で世界の料理7?オセアニア、東南アジア
[ ■催しもの ]
愛知万博の世界の料理めぐりも最後となりました。ラストを飾るのは、オセアニア、東南アジアの国々が集まる、グローバルコモン6。以下の国々のパビリオンがありました。
インドネシア
オーストラリア
カンボジア
シンガポール
タイ
ニュージーランド
フィリピン
ブルネイ・ダルサラーム
ベトナム
マレーシア
ラオス
南太平洋共同館
日本人に比較的、なじみのある国が集まったコモンですね。
トロピカルでカラフルな看板デザインが目を引く、南太平洋共同館に集った国々は、サモア、ソロモン諸島、ツバル、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニア、フィジーなど11ヶ国。ほとんどが小さな島国で、日本からの交通の便が悪い国も少なくありません。よくぞはるばる!という感じですが、飲食系もさすが、レア物ぞろいでした。
上右写真は、フィジーのビール。ぜひ飲みたかったのですが、残念ながら売り切れ。同じく、サモアのビールもありましたが、こちらも売り切れでした。あぁ、もっと早く来たかった...。
お次はバヌアツのコーヒー。こちらもめったにお目にかかれないものだと思いますが、値段が高かったので買いませんでした。バヌアツ・コーヒーは、館内のカフェで飲むことができます(300円)。
お隣は、パプアニューギニアの健康ドリンクです。こちらは残念ながら、展示のみだったよう。
珍しい国といえば、ブルネイが単独でパビリオンを出展していました。ただしレストランやショップはなく、まじめな展示物だけ。サウジアラビアやカタールもそうだったのですが、お金持ちの国って、モノを売って外貨を稼ぐ必要などないから、ショップにはあまり熱心じゃない様子。ガツガツしていなくていいんですけど、訪問者としてはちょっと残念でした。
日本人にもっとなじみ深いタイは、広いスペースで、大々的にパビリオンを展開していました。マスコミ報道されたように、愛知万博が始まった当初は、あまりやる気のないパビリオンだったそうです。アンコールワットをモチーフにした、隣のカンボジア館の方がよほど気合が入っていたので、それを見たタイ人の訪問者がプライドを傷つけられ、ついには当初の担当者が更迭されて、新たに立派なものを作り直したのだとか。
パビリオン内では、タイ国自慢のタイ料理を提供していました。ところが、味の方はイマイチとの声が多いよう。タイ料理は、なまじ日本人に知られるようなったから、もはや珍しさだけでごまかせないのでしょう。
ベトナム館は、私たちの訪れた日はVIPの貸切で、残念ながらクローズ中。シンガポール館(トップ写真)は、展示物は評判でしたが、料理はイマイチのようでした。マレーシア館では、ロティ(小麦粉の生地をくるくる回して、鉄板で焼いたパン)の実演をやっていました。
東南アジアといえば、そのエリアだけでフード・フェスティバルができるくらい、おいしい料理が各国にたくさんあるはずなのですが、飲食方面でそれほど盛り上がっていなかったのが残念でした。
→愛知万博で世界の料理8 ?エピローグに続きます。
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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