愛知万博で世界の料理6-アフリカ
[ ■催しもの ]
愛知万博で世界の料理をめぐるリポート、次はグローバルコモン5のアフリカです。
国パビリオンは、エジプト、南アフリカ、アフリカ共同館のたった3つ。その代わり、2棟からなるアフリカ共同館には、28もの国々が名前を連ねています。
アフリカ共同館のテーマは「アフリカ大叙事詩」とのことですが、何のことはない、木彫りの置物やアクセサリー等、みやげ物を売るバザールばかり。各国別の文化的な展示品ももちろんあるのですが、完全にバザールの威力に押されちゃってます。まともな?南アフリカ館やエジプト館が、アフリカに見えなくなるくらい(笑)。あまりのエスニック濃度にクラクラしました。
28カ国も集まれば、各国の意見をまとめるのも大変だろうに、バザールでモノを売ろう!で一致団結したのかな(笑)。もちろん、日本語の看板が目立っていたガーナや、コーヒーセレモニーの展示(下右写真)などをしていたエチオピアなど、まじめに展示物にも取り組んでいた国だってありました。
もっともガーナは、しっかりガーナチョコレートを売るおちゃめぶりを発揮(上左写真)。また、エチオピアは、展示物の家具に販売品が混じっていたり...。やっぱり商魂たくましいワ。
アフリカの叙事詩の方は、館内よりも、野外で体感できるかもしれません。中庭では、ジャンベ(アフリカ太鼓)の音がドコドコと地に響き、各国の部族ダンスのステージが、ひっきりなしに行なわれていました(上写真)。
あ、でも、館内がつまらない、というわけでは全然ありませんよ。西アフリカ・コートジボワールのココアの缶詰やビールなど、飲食に興味のある私には、すごく珍しくて、おもしろかったですね。
グローバルコモン5には、アフリカ料理のレストランが3軒あって、食事もけっこう充実していました。
今回はできるだけ東京で食べられないものを、ということで、中庭にあるレストラン「サラーム」で"牛とかぼちゃの南アフリカ風シチュー"1050円(上左写真)をオーダー。残念ながら知識がなく、「ああ、これが南アフリカの料理なのね」と信じるしかなかったのですが、味はマイルドで、悪くなかったですよ。
ただ、このレストラン、メニューに売り切れが続出していました。お目当ての料理があるときは、早めにどうぞ。
ほかに、大崎のアフリカ料理店「ブルーナイル」が、「アフリカ・ココ」という名前で出店していました(上左写真)。また、エジプト料理の「エジプトフードカフェ」(上右写真)は、外見も屋台風のいい感じで、"コシャリ"(エジプトの国民食のような、豆やパスタの入ったごはん)がおいしいと聞いていたので、ぜひ入ってみたかったのですが、残念ながら時間の都合であきらめました。
お時間ある方は、ぜひ"コシャリ"にトライしてみてくださいね。
→愛知万博で世界の料理7 ?オセアニア、東南アジア、(グローバルコモン6)に続きます。
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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