メキシコ弁当 Mexico Bento

辛くないメキシコ料理
辛くないメキシコのお弁当です。メキシコの国旗色を表現し、独立記念日によく食べられるメキシコの食の街プエブラの郷土料理チレス・エン・ノガダ Chiles en Nogada (肉詰めチリのくるみクリームソースがけ)をお弁当用にアレンジしてみました。
国旗の意味は、「緑は独立・希望、白はカトリック・宗教的な純粋さ、赤は統一を表しているという。中央の国章は1325年のアステカの首都「テノチティトラン(現在のメキシコシティ)」の創設を示している」(wikipedia)そうです。湖の中央の岩に生えるサボテンに蛇をくわえた鷲がとまっている国章の図は、アステカの神話で「そこに首都を創設せよ」という予言からきているのだとか。
【メキシコ弁当(チレス・エン・ノガダ)】レシピ Chiles en Nogada(グループA)
■材料
<肉詰め>
・青ピーマン3個(チリの代用)→縦に半分に切ってタネを取る。
・ひき肉(牛肉または豚肉)200g
・たまねぎ中 半個 →みじん切り
・にんにく 1個 →みじん切り
・油 少々
・トマト中 1個 →皮・種をとって荒みじん切り
・干しぶどう 大さじ1
・アーモンドスライス 大さじ1 →適当に手で砕く。
・塩 小さじ1/2-1
・白ワインビネガー 少々(なければ不要)
・シナモンパウダー 少々(なければ不要)
・クローブパウダー 少々(なければ不要)
・小麦粉 少々
<上にかけるクリームソース>
・くるみ 大さじ1
・アーモンド 大さじ1
・コリアンダーの葉 少々
→以上3点、フードプロセッサーにかけて細かくしておく。
・牛乳 1カップ
・生クリーム 大さじ2(乳脂肪分を減らしたい場合は不要)
・小麦粉 少々(必要あれば)
・塩 少々
<トッピング>
・赤ピーマンまたは赤パプリカ 1/4個 →みじん切り
・コリアンダーの葉 1?2本
・シナモンパウダー、または、すり黒ごま(国旗中央のワシの国章を描くのに使用)
■作り方
<肉詰め>
1.たまねぎとにんにくを油で火が通るまで炒める。
2.ボウルにひき肉、トマト、1のたまねぎとにんにく、干しぶどう、シナモン、クローブ、塩、砕いたアーモンドを入れよく混ぜる。
3.半分に切った青ピーマンの内側にうすく小麦粉をまぶし、2を表面が平面になるように詰めて、180度のオーブンで20分ほど焼く。
<上にかけるクリームソース>
1.なべに生クリーム、牛乳を入れて熱し、砕いたくるみ、アーモンド、コリアンダーの葉を加え、さらに塩で好みの味に調整してとろみが出るまで煮る(乳脂肪分を減らしたい場合は牛乳のみを使い、とろみを足すために小麦粉をダマにならないように少しずつ加える)。
<お弁当箱への詰め方>
1.肉詰めピーマンを間が開かないようにお弁当箱に並べる(ピーマンの形に合わせてピーマンを上下交互に並べると、収まりがいいです)。
2.1にクリームソースをまんべんなくかける。
3.左側にコリアンダーの葉、右側に赤ピーマンのみじん切りをトッピングし、中央の白い部分にシナモンパウダー(またはすり黒ごま)とカットしたコリアンダーの葉で、ワシの国章を描く。


TIPS&ひとこと
※上記の料理はおかずですので、別容器にメキシコの主食トルティーヤを用意します。ない場合はパンでかまいません。
※お弁当箱が大きくて肉詰めピーマンの数が多すぎるときは、いくつか減らして、代わりにゆでたマカロニなどで補ってみてください。
※まずはメキシコのレシピ通りに作ってみたのですが、トッピングの生クリームが重くてハイカロリーな上、「砂糖を入れる」「ザクロの実を飾る」といった風で、とてもお弁当向きでないことがわかり(笑)、再度研究して、作り方・食材の肝を守りながらもかなりアレンジしています。それでも牛乳やアーモンド、くるみはカロリーが高めなので、お好みで量を減らすなり調節してください。
本来は、チレポブラノという大きな辛くないとうがらしを事前に焼いておいて皮をむき、あらかじめ調理した具を詰めるという方法で作ります。
ちなみに、チリポブラノの代わりの青ピーマンや、ザクロの実の代わりの赤ピーマン(または赤パプリカ)は、いちおうオリジナルのレシピでも公認?されております。
※メキシコ料理によく使われるコリアンダーの葉は、タイ料理などでもおなじみの香草。香菜(シャンツァイ)、パクチーなどの呼び名がありますが、日本名ではカメムシソウというくらいで(ご存知でしたか?)、かなりクセのある匂いがして好き嫌いの分かれる食材です。職場や学校の公共の場に持参するお弁当という手前もありますし(笑)、苦手な方は、形のよく似たもっとさわやかな匂いのイタリアンパセリの葉を使ってください。これもオリジナルのレシピ公認です。
※中央のワシの国章(ワシは、アステカ建国の伝説に由来するメキシコの国鳥)の絵は、かなりはしょりました(汗)。キャラ弁名人の方々のように絵画の才能がないもので...。お許しくださいませ。
参照
→メキシコ料理について

e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。
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