「ミシュラン」07年版?レストラン格付けに異変
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フランス料理界に衝撃
かの三つ星レストラン「タイユバン」が2つ星に格下げ...。フランスで近ごろ発表された「ミシュラン」レストランガイドの07年版で、格付けに大きな変動があったようです。以下、2月21日付の朝日新聞の記事より。
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星の数でレストランを格付けする旅行ガイドで知られるフランスのタイヤメーカー「ミシュラン」は21日、07年の仏国内版ガイドを発表した。33年間三つ星の座を守り続けて「三つ星レストラン」の代名詞と言われたパリの名門「タイユバン」を二つ星に格下げ。半世紀ぶりに女性三つ星シェフを誕生させるなど変動が大きく、仏料理界に衝撃を与えている。
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半世紀ぶりの女性三つ星シェフの誕生はうれしいニュース。昨年、二つ星から一つ星に格下げされた「トゥール・ダルジャン」しかり、ミシュランの老舗離れが進んでいるといいます。美食の世界も諸行無常といいましょうか...。
ただ、ソムリエの田崎真也さんが講演会でおっしゃっていたところによると、「フランス料理にもライトさが求められるようになり、老舗が培ってきた、昔ながらのこってりとしたフランス料理がミシュランで評価されにくくなった。しかし、それは外国人観光客向けの話であって、地元フランスの常連たちは星が格下げされようとも老舗に通い、観光客で混雑しなくなったと喜んでいる」。そんな考え方もあるようです。
アラン・デュカスというミシュラン絶賛のスターシェフがおり、東京を含めたグローバルなレストラン展開をしていますが、ミシュランの星数は、フランス国内よりも海外でアピールしやすくなってきているのかも。
ここはフランス人を見習って、私たちも何でもミシュラン=権威の評価を鵜呑みにせず、お気に入りのレストランを自分の視点で探していきたいものですね。

e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。
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ゆかりんさん、コメントをありがとうございます。
ミシュランは、もともとタイヤ会社が出版している旅行者向けのガイドブックですから、地元で人気があるお店とは微妙に見方が違うのかも。
ガイドブックとして参考になると思うけれど、あまりマニュアルフリークにならず(笑)、地元の人に聞いたりしながら自分ならではのグルメの旅をできたらいいですよね。
今年はフランスに行きたいな、と思っていたところ、このニュースはなかなかいいですね。
常連は従来通りお気に入りの店に通い、観光客が減ったことを喜んでいるというのは、「観光客」として行くつもりの私には考えさせられます。星の数に拠らず、地元の人で賑わっているお店に行く。これって、フランスだけでなく、どこでもそうですよね。心しなきゃ。