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2006年11月23日

テアトロ・スンガリー青山|ロシア料理|表参道

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ライブの楽しめるロシア料理店

×残念ながら2006年12月に閉店しました。現在は、お台場に「スンガリー・ラリョーク」がオープンしています。

【表参道】表参道交差点の近くにある、歌手の加藤登紀子さんのご家族が経営する老舗ロシア料理レストラン。

悲しいことに、2006年12月末をもって閉店されるとのことで、名残惜しい気持ちとともにうかがってきました。

上写真は、毛皮のコートをまとったニシン。麻布台のベラルーシ料理店「ミンスクの台所」でもいただける、たっぷりのビーツと何重にも重ねられたニシンがさっぱりとした、ロシアらしいおいしい前菜です。色鮮やかでかわいらしいその姿は、「これからどんな料理が登場するのかな」と、ワクワクさせてくれます。

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左写真は、グルジア料理のチャホフビリ。という、"牛肉の赤ワイン煮"と称された、コースのメイン料理。古きよき時代のごちそう風に、たっぷりとしたボリュームで登場する。グルジアワイン(右写真)との相性も抜群。ちなみに、右写真の左側にある茶色いドリンクは、ライ麦パンを発酵させた、ロシアの庶民的な微アルコール飲料クワス

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ロシアのスープ、ボルシチと、サリヤンカ。ビーツの濃い目なボルシチがおいしかった。

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カタチのかわいい、こぶりなピロシキ(要予約)と、フレンチ風のおしゃれなデザート盛り合わせ。

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コースのラストはロシアン・ティー。白バラ、カシス、ブルーベリー、こけもものジャムが、かわいいロシア風なお皿に乗って供される。ゆとりのある、リッチな食卓を盛り上げる、ニクい演出。このボリュームたっぷりのAコースは、しめて5775円(+10%のチャージ)。コースは3990円から。ちなみに、チョウザメの捕獲規制がかかったキャビアは、時節がら時価の予約制となっていた。

天井が高く、広々とゆったりとした古きよき時代の高級レストラン風で、洗練されたサービスが心に残る。

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「テアトロ・スンガリー」の呼び物は、ステージで繰り広げられるロシア音楽やシャンソン(そして、時には加藤登紀子さんご自身も登場)のライブ。東京タワー近くにあった「ヴォルガ」がなくなって以来、ライブの楽しめる高級ロシア料理レストランとして、1991年の創業以来、人気を呼んできました。

お客さんも入っているのに、なぜ閉店しまうのですか?とうかがったところ、店舗が入っているビルの所有者が変わり、店じまいを余儀なくされたとのこと。お客以上にスタッフの方々は寝耳に水だったようです。よいレストランがまたひとつ消えていくのが残念でなりません。

ただし、新宿の西口東口に2店舗ある姉妹店は、今後も営業されるのが何よりの救いです。

なお、表参道のお店では、年末にファイナルパーティーが開催されるそうですよ。

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テアトロ・スンガリー青山
港区北青山3-5-17 青山ファッションカレッジビルB1

■営業時間 Open: 17:00-23:30(L.O.22:30)
■定休日 Close: 日
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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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