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2006年02月19日

リチャード・ボナ@ブルーノート東京

bluenote_bona.jpg

インターナショナルな音楽の競演

【表参道】ジャズクラブ「ブルーノート東京」で開催された、西アフリカ・カメルーン出身のミュージシャン、リチャード・ボナのライブに行ってきました。

カメルーン料理が特別にふるまわれるかしら、なんて淡い願いはもちろん叶いませんでしたが(笑)、代わりに、ボナにちなんで、アフリカの大地をイメージしたという特別カクテル"アケボナ"(写真)をいただいてきました。

料理の話題からはこじつけに近いですね(はは)。ただ、このボナとバックミュージシャンとのインターナショナルな競演がなかなか面白かったので、紹介させてください。

リチャード・ボナは、カメルーンの貧村の出身で、パリ、さらにニューヨークに渡ってめきめきと頭角を現した、天才的テクニックを持つギタリスト&シンガー。バックミュージシャンは、オランダ、キューバ、コロンビア、シアトル(アメリカ)といった多国籍な面々でした。

カメルーンの現地語によるアフリカンミュージックにとどまらず、ジャズ、サルサ、ロックといった音楽を、独特のリズム感、ハーモニーでこなしてしまう...。いい意味のグローバリゼーションとでもいうか、新しい感覚のワールドミュージック的なフュージョンが、何とも新鮮でした。

ボナのライブが、ただのマゼコゼ・ミュージックと違って違和感なく聴けるのは、ジャズもサルサもアフリカにルーツのある音楽だからかもしれませんね。奴隷貿易とともに、西アフリカから、新大陸やカリブの島々に渡って、そこからヨーロッパに輸入され、そしてまたアフリカに帰ってきた音楽...。西洋音楽とは別の世界で展開されてきた、音楽の歴史的な潮流が、彼の背後には隠されている、というわけです。

9時半からの部だったせいか、時差ぼけで最初はみんな眠そうでしたが、トークの笑いの取り方などもなかなか上手で、おかげで、たっぷりとライブを楽しむことができました。

「ブルーノート東京」は、ご存知の通り、ニューヨークに本店のある名門ジャズクラブ。各テーブルには、来日した有名ミュージシャンのプレートが埋め込まれていたりする、ジャズ好きにはたまらない場所です。東京店はニューヨーク店よりもかなり広いフロアですが、少しゆったりとした造りで、ガチガチに詰め込まれることはありません。ミュージシャンが出入りする、手前の花道近くが狙い目の席。今回も、ボナさんたちと握手することができました(おまけにあとで一緒に記念撮影も。ミーハーですね(汗)。

会場では食事もできます。料理はあまり期待しないほうがいいですが、オリジナル・カクテルにジャズの名曲の名がついているのが、なかなかファン泣かせ。私はピーチ風味の"マイ・ロマンス"(by ロジャース&ハート)を頼んでみました。

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ブルーノート東京
港区南青山6-3-16 ライカビル
Tel. 03-5485-0088
http://www.bluenote.co.jp/(音が鳴ります)
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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。

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こんにちは!美味しいものが大好きで、時々遊びに来させていただいてます。
私もライブ行きました!ブルーノートの前の横浜で、とっても楽しかったです☆
ひとつ訂正を・・・彼はギターでなくてベースです。


kennyさん、コメントありがとうございます。
そうかもしれませんね。アフリカンもサルサもロックも一緒にやっても違和感がなくてね?。今度何かあればお誘いします。

  • yu
  • 2006年02月22日 10:42

JAZZ好きとしてはうらやましいかぎりです。新しい感覚のフュージョンということですか。聴いてみたいものです。アフリカの雰囲気とJAZZとの融合ということでは、坂本龍一や渡辺貞夫が挑戦したりしていますが、現地の方がやると、一味違うのでしょう。彼らは感覚が多分違うので、超難しいリズムを、タイミングも取らずにスコッと入れたりしていますよね。相当、面白そうです。こんど誘ってくださいね。Kenny

  • 2006年02月20日 23:33

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トラックバック時刻: 2006年05月08日 20:20


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