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2005年12月13日

岡永倶楽部 |日本全国の郷土料理|浅草橋

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「日本名門酒会」の直営店

【日本橋馬喰町】全国の選りすぐりの日本酒と郷土料理を集めた、「日本名門酒会」が経営する、会員制レストラン。

写真は"ししゃも"。笑っちゃいけませんヨ。スーパーで安売りしているししゃもとはワケが違う、本物です。

ししゃも=柳葉魚として全国で多く流通しているのは、カラフトシシャモ(カペリン)という魚だそうで、見かけは似ているけれど、風味は段違い(詳しくは→「ししゃも物語」を)。本物のししゃもは、北海道の太平洋側にしか生息しない、漁獲高の少ない貴重な魚なのだそうです。

で、本物は何ておいしいんだ?。この日以来、私のししゃも観がすっかり変わりました(笑)。

メニューにはほかに、"もろきゅう"(醸造業だけに味噌も美味!)などのベーシックな料理とともに、店長の村越さんが全国から見つけてこられた珍味が、いろいろと並んでいます。

たとえば、札幌の"蟹の赤うちこ"(成型途中の蟹卵の塩辛)、"むかでのり味噌漬け""酒盗"(戻りカツオの胃袋の塩辛)、福井の"へしこ鯖""比内地鶏の燻製たまご"...。

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左から、蟹の赤うちこ&むかでのり味噌漬け、酒盗。

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へしこ鯖と比内地鶏の燻製たまご。

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もろきゅうと、この日いただいたお酒。

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カウンター越しに並べられた銘酒の数々と、和洋料理にたけた、重鎮の店長・村越さん。

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料理の値段が手ごろなのもうれしいのですが、日本酒専門店の経営だけに、この酒の肴でお酒の何とススむこと...。私はふだん、食事はおとなしくする方なんですが、この日ばかりは「おいしいよぅ!」と絶叫していましたとさ(笑)。

お酒の方は、信州の銘酒"真澄"や、貴醸酒の生にごり酒。そして、おみやげには、ヨーグルトのような風味の、博多町衆の祝い酒"博多の練酒"を購入しました(店内に酒店が併設されています)。

私は残念ながら、日本酒の知識があまりないので、隣席のエキスパート二人にレクチャーされながら、日本酒と、日本の郷土料理の底力を、改めて思い知った気分でした。

日本酒は、今や国際的な地位を得て、ニューヨークでもSake Barが人気の時代。いい国に生まれてよかったワ。

岡永倶楽部
中央区日本橋馬喰町1-7-3 1F
Tel. 03-3663-2800
http://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=191

■営業時間: 月?金17:30-22:00(L.O. 21:00)
■定休日: 土日祭

※お店は会員制ですが、サイトに書かれた規約を満たして、会費を支払えば、どなたでも会員になれるそうです。


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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