トルティーヤが高騰・メキシコで抗議デモ
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米のバイオ燃料需要のとばっちり
地球温暖化対策のバイオ燃料が、メキシコ国民の食生活を脅かしている!?
タコスの皮としても知られるトルティーヤ(トルティージャ)がとばっちりで高騰とは。地球上では思いもよらぬ壮大な連鎖が起こるものと、ため息が出るような事件です。以下、今日の朝日新聞より。
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メキシコで主食のトルティージャの値段が急騰していることに国民の怒りが高まっている。先月31日には数万人の市民がメキシコ市中心部でデモ行進した。値上がり幅はこの3カ月で40%以上。材料のトウモロコシが米国でバイオ燃料の原料として需要が高まり、値上がりしたのが一因とみられている。台所を直撃された庶民の間で、カルデロン新政権に対する反発が強まっている。
トルティージャはトウモロコシの生地を焼いた薄いパンのようなもの。貧しい庶民にとっては唯一の主食だ。その値段が1キロあたり6ペソ(約70円)から場所によっては30ペソ(約330円)前後と急騰。中央銀行もインフレの引き金になりかねないと警戒している。
詳細は
「トルティージャ食わせろ」 高騰にメキシコで抗議デモ(asahi.com)
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トウモロコシが、地球温暖化対策の代替燃料エタノールの原料になるとして高騰を続けているニュースは聞いていましたが、まさか、トルティーヤの値上げ、ひいてはメキシコの政治問題につながるとはびっくりです。
日本でもメキシコ料理が食べにくくなるのかなぁ...。トウモロコシを原料にしたお酒バーボンなども値上げされそうですね。ふうっ。
食料か燃料か?今はたまたま、アメリカでトウモロコシの収穫量が減っているせいもあるようですが、メキシコの歴史ある食文化に影を落とすなんてことになりませんように...。
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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ゆかりんさん、コメントをありがとうございます。
「不都合な真実」、私も観なくちゃと思っています。昨夜TBSで放送された「1秒の世界II」も、オーストラリアのサンゴ礁やエチオピアの部族の村など、地球規模で起こっている温暖化の連鎖的な被害について言及していて、ぞっとしました。
日本でも身近なところで、エルニーニョの影響により今、異常な暖冬を感じていますが、雪解け水を必要とする新潟のお米の収穫量などに影響が出てくる心配が...。今年は環境問題対策に関心が寄せられる1年になりそうですが、人々の食生活とバランスをとった解決策が得られるといいですね。
アル・ゴアの不都合な真実を見たところです。「温暖化対策」ならいいことばかりではなく、思いがけなくこんな影響が出るなんて。。でも、だからといって逆戻りではなく、いい解決策が出てきますように!