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2010年02月10日

奈良時代の精進料理を再現

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鑑真の持ってきたお菓子も

今年は奈良(平城京)に都が開かれて1300年目ということで、それを記念して「平城遷都1300年」の催しがこれからいろいろと予定されています。そんな中で奈良パークホテルが、奈良時代の精進料理を再現したメニューを開発したとか。以下は読売新聞の記事より。


奈良市宝来の奈良パークホテル(箸尾享嗣(たかつぐ)社長)は9日、奈良時代の精進料理を再現した新メニューの試食会を開いた。

東大寺修二会(しゅにえ)(お水取り)や平城遷都1300年祭で訪れる観光客に喜んでもらおうと、春から一般向けに提供予定で、法華寺の久我(こが)高照(こうしょう)門跡(88)や樋口教香(きょうこう)副住職(57)ら約10人が参加した。

ゴギョウやハコベラなどが入った、醤油(しょうゆ)やみその原型とされる調味料・醤(ひしお)を使った汁、赤米やアワのおかゆなど17品。久我門跡は、唐僧・鑑真が来日時に持ち込んだ唐(から)菓子の蒸しまんじゅうを食べて「仏様にお供えしたいぐらいのおいしさですね」と喜んでいた。
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2010年2月10日付の読売新聞「鑑真持ってきた菓子も 奈良時代の精進料理再現」より。


奈良パークホテルでは、これまでも古代料理を再現した「天平の宴」を提供してきました。ちなみに、日本史での平城遷都の年号の覚え方で有名なのは、710年=「南都(なんと)きれいな平城京」(笑)。また今、奈良では、古代のチーズともいわれる「蘇」も、平城遷都にちなんで一躍、人気を呼んでいるそうです。

シルクロードの終着点ともいわれ、かつて唐や新羅、時にはインドなど大陸からの外国人を見かけるコスモポリタンな街だった平城京。その悠久の歴史に、食べ物で思いを馳せてみるのもステキですね!


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。

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