ヤンソンの誘惑 -レシピ|スウェーデン料理
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悩ましくも美味なる北欧の味
悩ましい名前が印象に残るスウェーデンを代表する料理、"ヤンソンの誘惑"(スウェーデン語で"ヤンソンズ・フレステルセ" Janssons Frestelse)の作り方をご紹介します。
"ヤンソンの誘惑"の名前の由来には諸説あるようです。日本では「菜食主義を貫いてきた厳格な宗教家ヤンソン氏も、この料理の魅力には勝てなかった」という説がwikipediaなどで紹介されていますが、原語で調べると、「1928年の同名のスウェーデン映画からとった」とか「今世紀初頭のグルメなオペラ歌手ペレ・ヤンソンの名前から取った」といった説も有力のようです。いずれにしても、"ヤンソンさん"はスウェーデンによくある姓で、19世紀末から20世紀の間に誕生した料理といえそう。
"ヤンソンの誘惑"は、スウェーデン生まれのホームセンター「IKEA(イケア)」内のレストランや、赤坂のスウェーデン料理レストラン「ストックホルム」のスモーガスボード(バイキング料理)でも見かけました(本来は冬のお料理だそう)。クリーミーなソースをかけてオーブンで焼くアンチョビとじゃがいもが、絶妙のおいしさですよ。
※スウェーデンでは、小型ニシンの一種「スプラット」の香辛料漬けをアンジョヴィスといい、しばしばカタクチイワシのアンチョビと混同され、英語で誤訳されてきました。日本語でもアンチョビとしているレシピがありますが、本来は別物なので注意が必要です。ただし代用としては使えます。
ヤンソンの誘惑 レシピ Janssons Frestelse
【材料】 4人分
じゃがいも大4こ、たまねぎ大1こ、バター10g、牛乳300cc、アンチョビ(あればカタクチイワシではなく、スウェーデン製の香辛料漬けスプラット)50g、生クリーム1/3カップ、塩、コショウ少々、油
【作り方】
1.オーブンを200度程度にして予熱しておく。
2.たまねぎと、皮をむいたじゃがいもを細長くスライスして、軽く塩、コショウしながら油で炒めておく。
3.グラタン皿(耐熱容器でもよい)にバターを塗り、2の半量を乗せ、その上にアンチョビを乗せる。
4.3に残りの半量を乗せる。
5.4に牛乳をかけ、さらに生クリームをかける。
6.5にパン粉をふりかける。
7.200度のオーブンで30分-45分ほど焼いて出来上がり。
※オーブンのメーカーによって火力にクセがありますので、様子を見ながら、少し焦げ目がつくくらいまで焼いてみてくださいね。
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e-food.jp代表、郷土料理研究家、コラムニスト。主な著書:『見て、読んで楽しむ 世界の料理365日』(自由国民社 2024)、図鑑NEOまどあけずかん『せかいのりょうり』監修(小学館 2021)、(誠文堂新光社 2020)、『しらべよう!世界の料理』全7巻(図書館選定図書・ポプラ社 2017)。
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