e-food.jp » ギリシャ料理を作ってみよう > ギリシャ料理パーティー!

ギリシャ料理を作ってみよう! ギリシャ料理パーティー!

2004年、アテネ・オリンピックを祝って、料理を作りながらギリシャの文化にふれてみたい。そんな思いから、ギリシャ料理パーティーを開いてみました。

【メニュー】

ギリシャ風田舎サラダ Salata Horiatiki
ジャジキ Tzatziki
タラモサラタ Taramo Salata
スブラキ Souvlaki
スタッフド・トマト Gemista
ムサカ Moussaka
ピタパン Pita 
ハルミチーズの網焼き Grilled Halloumi Cheese
古代チーズケーキ Turos

お料理のレシピは、「グリーク・レシピ・ドット・コム」やギリシャ食材店「ノスティミア」 さんのサイト、アン・ウィルソン著「MEZE」(Konemann)などを参考に、アレンジを加えながら作りました。オリーブオイルやオリーブの実(カラマタ産が有名)、オレガノ、トマト、フェタチーズ(塩味のきいたギリシャの白チーズ)などがギリシャの定番の食材で、今回のメニューにもたっぷり使いました。味付けは塩・こしょうが多く、全般的にシンプルです。

オリーブオイルと塩とオレガノで味付けしたレタス、きゅうり、トマトをフェタチーズとオリーブの実で飾った「ギリシャ風田舎サラダ」や、ヨーグルトにきゅうりとにんにくのみじん切り、オリーブオイルを加えて混ぜた「ジャジキ」、マッシュポテトとタラコ、レモン汁、オリーブオイルといっしょに練り上げた「タラモサラタ」、角切りした肉にオリーブオイルと塩、こしょうし、串刺ししてオーブンで焼いた「スブラキ」などは、とりわけ簡単で、家庭でも気軽に作れるおいしいギリシャ料理です。ギリシャのヨーグルトは日本のものよりもどろっと固めなのですが、固くするために市販のヨーグルト(酸っぱめの明治ブルガリア・ヨーグルトがもっとも近い味とのこと)をさらしなどに入れてあらかじめ水分を抜いておくと、本場っぽく使えます。

「ピタパン」は中東などでも食べられている、半円に切ったポケット型のパン。今回は冷凍のものを購入しましたが、手作りもできます。ピタパンの中にスブラキや、サラダ類をはさみ、ジャジキなどをかけて食べると、本場の気分に。ピタパンがなければ、輪切りしたフランスパンでもおいしくいただけます。
ムサカ
ピタパン
ギリシャ風田舎サラダ
ムサカ
ピタパン
ギリシャ風田舎サラダ
ジャジキ
スタッフドトマト
スブラキ
ジャジキ
スタッフド・トマト
スブラキ

スタッフド・トマト


トルコなどにも同様の料理があります。トマトなどの野菜をくり抜き、中に具入りご飯などを詰めて、オリーブオイルをかけ、オーブンで焼いた料理です。今回は、ギリシャでポピュラーな挽き割り小麦を使い、塩、こしょうとたまねぎのみじん切り、カーラント(すぐりの実)、オレガノ、パセリを具として混ぜてトマトに詰めて焼いてみました。まず、トマトの色合いがキレイなことに感動!食卓が一気に華やぐ、パーティーにおすすめの一品です。クスクスに似た挽き割り小麦は、お湯で10分程ふやかすだけで使える便利な食材。具としてほかに、松の実やひき肉、チーズを加えてもおいしいと思います。

ムサカ

ナスとひき肉の重ね焼き。ギリシャを代表する料理ですが、周辺国でも似たような名前の料理があったりします。たまねぎのみじん切りとひき肉のトマトソースと、薄切りにして油で揚げたナスを交互に重ね、仕上げにベシャメルソースをかけ、チーズを乗せてオーブンで焼く、ちょっと手の込んだ一品です。正式には"メリザネス・ムサカス"(ナスのムサカ)というのだそう。時間があるときは、具を冷蔵庫で一晩寝かせると、味がなじんでよりおいしくなると、あるギリシャ料理店の方が教えてくださいました。

今回はオーブンから耐熱容器に入れたまま食卓に出しましたが、通常は、容器から出して切り分けることが多いようです。また、他の料理と同様、ムサカにもさまざまなアレンジ・レシピがあります。Hiro Hiroさんの「Hiro Hiro's 料理のホームページ」にあるムサカについてのレシピの情報交換などが参考になります。
古代ギリシャのチーズケーキ
古代チーズケーキ


チーズケーキ発祥の地は、古代ギリシャなのだそうです。紀元前776年に初めてオリンピックが開催されたとき、アスリートたちに供されたというのが、チーズケーキに関する最初の記録だとか。こんないわれがあるなら、もう作るしかない!というわけで、オリンピック・イヤーを祝って、古代ギリシャ・ローマ時代のチーズケーキを文献を調べて再現してみました。

古代ギリシャのチーズケーキ材料も作り方もとってもシンプルで素朴。そして、何ともおいしそうなカタチと焼き色!チーズやはちみつなど滋養もたっぷりで、きっと古代の競技者たちにパワーを与えたはず...。月桂樹の葉の香りが悠久のロマンを誘う、この古代のベイクド・チーズケーキは、「おいしい~!」と参加者からも好評でした。フェタチーズを使った塩味バージョンのチーズケーキもあるようです。
●参照=チーズケーキの歴史


ギリシャ料理の食材
ハルミチーズ
フェタチーズ
オリーブ
ハルミチーズ(キプロス産)
歯ごたえに特徴のあるミント入り白チーズ。シンプルに網焼きで食べるのが最高においしい!
フェタチーズ
羊乳のもの。フェタ・チーズは塩気が多いので、必要なら、水でさらして塩抜きしてから食べるとよい。
カラマタ産オリーブ
ブラックとグリーン。本場だけにさすがにおいしい。


羊乳のヨーグルト
←番外編。長期保存できる羊乳のヨーグルト(ヨルダン産)。残念ながら日本で売られているのを見たことがありません。レトルトパックに液状で梱包されている。こんなものが手に入るようになると、料理のレシピの幅も広がる?

【ワイン&ドリンク・リスト】

ギリシャ・ワイン<ワイン>
ヘラクレス・レッチーナ Hercules Retsina White
クレタ・ノビレ 赤/ クレタ・オリンピアス [2000] Creta Nobile / Creta Olympias
クレタ・ノビレ 白 / クレタ・オリンピアス [2002] Creta Nobile / Creta Olympias
アギオルギティコ / ブターリ [2001] Agiorgitiko/Boutari
ロトンダ・ブラン / ブターリ Boutari Rotonda Blanc
グーメニーサ [2001] / ブターリ  Goumenissa / Boutari

<その他のドリンク>
マラソン・ビール (アテネ・オリンピック限定版)
ギリシャ・コーヒー

マラソン・ビール
ギリシャ・コーヒー
コーヒー沸かし器
マラソン・ビール
(アテネ・オリンピック限定版)
ギリシャ・コーヒーの粉と、コーヒー沸かし鍋

ブターリはギリシャ最大規模のワイン会社。サントリーと提携して、日本に輸入されているワインもあります。オリンピックにふさわしいネーミングのワインなら、「クレタ・オリンピアス」でしょうか。「ヘラクレス・レッツィーナ」もなかなかイケてます。松ヤニの香りが強烈なレッツィーナは、ギリシャ料理(特にシーフード)を食べながら飲むと、魔法のようにおいしく感じます。

「マラソン・ビール」 は、アテネ・オリンピックの公式スポンサーであるアテネ・ブリュワリーによる、アテネ生まれのビール。サイトでは”アテネ・オリンピック限定ビール”となっていますが、このビール自体は以前から日本のギリシャ料理店などで飲むことができたので、限定なのは、1本1本に貼られた「アテネ2004 マラソン・ビールで応援しよう!!」のラベルのことでしょう。クーっと飲み干すビールがおいしいシーズンの到来もあいまって、これから人気の出そうな一品です。

ギリシャ・コーヒーは、沸騰したお湯の中にコーヒー粉を入れて混ぜ、沈殿するのを待って飲むスタイルのコーヒー。特有の小さな沸かし鍋(右上写真)があり、トルコや中東諸国でも同じように飲まれています。今回飲んだコーヒーの原産地はブラジルでした。ほかに、アニス風味の蒸留酒「ウゾ」(トルコの「ラク」、レバノンなどの「アラック」と同様)や、ブランデーのブランド"メタクサ"なども、ギリシャのポピュラーな飲み物です。
GO TOP