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スローフードの旅出雲編

神話の国である島根県=出雲の国は、ある意味で日本文化の発祥の地。いうならば日本の"スローフード"の原点ともいえるでしょう。神様に捧げる日本酒をはじめ、そばや醤油など、日本の食文化に欠かせない、隠れたる名産がそろっています。

出雲といえば出雲大社。伊勢にしろ由緒ある神社仏閣の近くにはおいしい名物料理がそろっているような気がします。出雲は日本海と宍道湖の幸に恵まれ、松江はあのラフカディオ・ハーン=小泉八雲が愛した場所です。ある意味では京都や奈良以上に古き良き日本の伝統を受け継ぐ町といえるかもしれません。出雲では、11月は旧暦の神在月で、出雲大社にやおろずの神が集まり、来年のことを決める会議を開くという神在祭が開かれます。いなさの浜で行われる初日の神迎祭は、大変に神秘的な行事でした。

出雲の一畑には、一畑薬師という臨済宗の古刹があります。今回は、その宿坊に泊まってみました。早朝6時に和尚さんの法話を聞き(参加は自由)、食事は朝,夜ともに手作りの精進料理を囲みます。作り手のわかっている野菜や大豆。お腹に優しく、心に染み入るおいしさでした。精進料理は、日本が世界に誇るスロー・フードだと思います。山寺からは宍道湖と日本海が臨め、ちょうど紅葉が美しいシーズンで、疲れた心身をいたわる癒しの旅にはぴったりと思います。

ところで、首都圏に住んでいる者がたまに地方を訪れると、本当の日本のよさを再発見することが珍しくありませんね。昨年、クリスマスの時期に伊勢神宮のお膝元、伊勢市に行った際、(当たり前ですが)クリスマスのデコレーションが町中にまったくなかったのは新鮮な驚きでした。

 

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