こづゆ|福島県・会津

fukushima_kozuyu

お祝いの席等に欠かせない、山海の幸を煮た郷土料理

会津を舞台にした2013年のNHKの大河ドラマ「八重の桜」にも何度か登場した、会津藩の武家・庶民を問わず冠婚葬祭やお祭り、お正月に食べられてきた郷土料理「こづゆ」。新潟港から越後街道を通じて運ばれたホタテの干物の貝柱をだしに、きくらげや豆麩、野菜やさといも、きのこ、しらたきなど山海の幸を煮てしょうゆで味付けした、上品な薄味の料理です。

会津塗の浅いこづゆ椀に盛り付け、何度もおかわりすることが可能。祝いごとのときは、割り切れないようにと食材を奇数にするのが決まりで、別名を「ざく煮」ともいいます。

会津若松でこづゆをいただけるお店はいくつもありますが、今回は、かつて越後から会津に海産物を運ぶルートだった越後街道の入り口・七日町にある「渋川問屋」さんへ。こちらは明治時代の海産物問屋の蔵を利用した会津の郷土料理店で、前身はまさに会津の食文化と深く関わりを持つ場所でもあります。

宿泊も可能で、こづゆのほか、もうひとつの名高い会津名物のひとつ「にしんの山椒漬け」などが食べられる御膳が2100円~。雰囲気満点な店内で、会津ならではの郷土食を満喫できます。

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食器はもちろん会津塗の漆器。会津は内陸地だから、お米がおいしくても海の幸はなぁ、などとあまり期待していなかったのですが、おかずが予想以上に多彩で、驚いてしまいました。特に、他の東北の内陸地と違って海産物の豊富なところは、「宝の山」磐梯山のふもと、豊かな水源と広大な穀倉地帯を擁し、かつて東北有数の経済・文化の中心地として栄えた会津藩のよすがを感じました。

会津磐梯山。

会津磐梯山。

会津若松駅。七日町は鉄道も通っているが、本数が少ないので路線バスで行くのが便利。

会津若松駅。七日町は鉄道も通っているが、本数が少ないので路線バスで行くのが便利。

幕末には悲劇に見舞われた会津若松ですが、会津藩のドラマチックな歴史の流れをふまえながら、今なお見どころ多い魅力的な町です。以前、東日本大震災の半年後くらいに復興支援をかねて訪れた際は、放射能の風評被害で観光客が激減し、町も閑散としてしまっていて本当に気の毒でした。

しかし今年は「八重の桜」のおかげか、東日本大震災の後に落ち込んでいた観光客の数が回復しているそう。実際に、会津若松駅が大勢の人でにぎわっているのを見て、身内のことのようにうれしかったです。ドラマ終了後もこの活気が続きますよう、お祈りしています。

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