Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!

稲庭うどん|秋田県・湯沢市稲庭

稲庭うどん

つるっとしたのど越しと、舌ざわりのよさが味わいの決め手

稲庭うどんは、香川のさぬきうどんとともに、だれもが認める日本のうどんのツートップ。生麺が主流のさぬきうどんの麺はコシやモッチリ感が勝負なのに対して、乾麺が主であり、うどんにしては細麺の稲庭うどんは、つるっとしたのど越しや舌ざわりのよさが、味わいの決め手です。

ただ、過去に何度もブームが起き、ついには香川県が「うどん県」とまで名乗るようになってしまったさぬきうどんに対して、稲庭うどんは、現地で食べるのが観光の目玉になっているとも聞かないし、そもそも秋田県湯沢市にある稲庭の町自体が、有名うどんが名物な割に地味…。「秋田県人は自己主張しないからなぁ」とは、地元の友人談です(笑)。

もっとも、稲庭うどんは長らく乾麺が市場に流通する商品のほとんどを占めていたので、稲庭で食べても、他のどこで食べても味は一緒といわれればそれまでなのですが…。しかし地元・秋田では最近、生麺も少しずつ一般に広まって、「乾麺と生麺の食べ比べセット」などというメニューをウリにするお店も出てきました。生麺の方が、少しモチモチ感があります。

ともかく、「その土地で生まれた料理をその土地で食べる」というポリシーのもと、まずは稲庭の町へ…。

最寄りはJR奥羽本線の湯沢駅。ここから公共の乗り物として、本数は少ないもののバスが稲庭まで運行しています。しかし、他県では町おこしのためによく作られている、うどん屋のグルメマップの類いが駅の案内所に置いてあると思ったら、大間違い。

いいものなのに何で主張しないんだろう…と、秋田の県民性?をややもどかしく思いながらも、実際のお店選びは、さほど難しいものではありませんでした。というのも稲庭の町では、300年の歴史を誇る稲庭うどんの一大老舗「佐藤養助商店」が、おそらく、お店のシェアのほとんどを占めていると思われるから。稲庭の町内には、佐藤養助商店の直営店を複数見かけました。

akita_inaniwa10

akita_inaniwa9

ということで、周囲に田園の広がるのどかな稲庭の町では、素直に「佐藤養助商店」の総本店を目指すことに…。そして、スタンダードなメニューでであるせいろの2色だれ(ごまみそ&だしの効いたしょうゆ)を頼んでみました。

akita_inaniwa8

おお、うどんの盛り付け方からして、何とも涼しげでおいしそう!水のおいしさもさることながら、稲庭うどんのつるつるっとしたのど越しは、やはり最高です。うどんというよりも、そうめんに近い感覚で、もちろん好みによりますが、さぬきうどんは温かいかけうどんで、稲庭うどんは冷たいせいろで食べるのがいいのかな、とも思いました。

また、うどんに何ともいえない高級感を感じるのは、せいろに使われている川連漆器の上品な黒光りのゆえでしょうか。稲庭の隣町でもある川連の川連漆器は、その漆塗りの美しさや実用性から全国的にも高く評価されており、地元では、稲庭うどんとの見事な共存共栄ぶりが目を引きました。これもご当地食を現地に食べに行ってわかる、楽しい発見のひとつでした。

akita_inaniwa11

総本店だけの限定メニューも興味深いです。訪れた際は、何とタイのグリーンカレーのつけ麺が…。新しい味を求める、老舗らしからぬチャレンジ精神に驚き、感心しました。しかもこのグリーンカレー、具には比内地鶏、味は魚醤のしょっつるを使用するという、すばらしい地産地消の料理でもあります。

ところで、「本店は他の支店とは何かが違うはず」という持論はここでも当てはまっていて、総本店ではガラス張りの外側から、稲庭うどんの実際の制作過程が見学可能。うどん粉をこねるところからすべて手作業で行われ、うどんと名乗れるギリギリの幅である稲庭うどんを、工員さんたちが手作業で太さを選別していきます。これをさらに熟練のベテランが選別したものが高級品として包装され、また乾麺が長いほど高い値段がつきます。

akita_inaniwa2

akita_inaniwa4

akita_inaniwa5

akita_inaniwa3

工場にぷーんとただよう小麦粉のいい香りとともに、これはなかなか貴重な体験でした。

また、蔵の町としても知られる、湯沢市のお隣の横手市の増田町にはまさに蔵を改造した佐藤養助商店の支店があります。こちらは漆蔵資料館を併設しており、佐藤家の資料も展示されていて、稲庭うどんの歴史をたどる上で、これまた興味深い店舗です。他には、稲庭うどんの手作り体験工房を設けた支店などが、稲庭の町内にありました。

うどんやそうめんといった麺類は、製法からしても、その土地の水や空気に影響を受ける食べ物のひとつです。機会があればぜひ、稲庭の町に出かけて、本場の味を楽しんでみてください。

タイトルとURLをコピーしました