南インド旅行記(2004年)3 コバラムビーチ

南インド旅行記

アーユルヴェーダ・マッサージを体験

コバラムは、外国人向けのホテルや、アーユルヴェーダのクリニックが軒を連ねる、インド洋に面した美しいビーチリゾート地。左の写真を見ると、のどかなインドの漁村のようですが、実はけっこう俗化された観光地。といっても、売り子はそれほどしつこくなく、バリなどに比べたら、マイナーな分、ずっと素朴で、のんびりとしていて、居心地のいいところです。

ビーチには、長期滞在の庶民的なヨーロッパ人が目立ち、おのずと彼ら目当ての、西洋化された"海の家"風のレストランや、アーユルヴェーダのオイルマッサージの店などがたくさんありました。

マッサージは私も何度か体験しました。 政府公認のクリニックでの医療行為とはいっても、実はお医者さんが来るのは、年に何度かのよう。常駐のマネージャーが、頼まれれば、ヨガ教室でも、料理教室でも何でも開講するという、商魂たくましさを発揮していましたっけ(笑)。

マッサージの技術自体は悪くありませんでした。ただ、担当のインド女性がどう見てもオーバーワークで、いたたまれない気持ちに。チップはできる限りはずませてもらいました。

先のクリニックのマネージャーはやりすぎだとしても、トリヴァンドラムの章で書いたように、ここケララ州で、よい仕事を得るのは並大抵でないのが察しられたので、こちらも、そのつもりで行動しようと思ったわけです。

地引網
インド洋の地引網
ワイルドパーム
海岸沿いには、やしの木が茂る

ただし、ここにいる現地人が、すべて金儲け一筋というわけではありません。中でも、ある路地裏の店で出会った、わき目も振らず絵を描いていた青年が印象的でした。インド北部のヒンディスタンからやってきたというこの青年。ご両親ともにアーティストで、小さなショップには、伝統的なインドの綿密画から、似顔絵、サイケなアート画などがうず高く詰まれていました。

インド画「別に売れなくてもいいんだ。僕は絵を描くのが好きなだけだから」と、芸術家らしい発言。でも、審美眼のある人には絵のよさがわかるらしく、黙っていても、お客さんがついているようでした。

彼は、ここでは珍しい日本人である私たちの来訪をとても喜んでくれたようで、チャイを片手に長々と話し込んでしまいました。私も、彼の商売っ気のなさが気に入って、お母様が描かれたという、美しいインド線密画を、1枚、慎んで購入しました。

南インド旅行記
「カニャクマリ~インド最南端・コモリン岬の日の出」に続きます。

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