サルタ|イエメン料理

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とろろのようなソースをかけて食べる庶民料理


シバの女王の舞台であり、古くから栽培されてきたコーヒーの銘柄モカの産地としても知られる、アラビア半島南西部の歴史ある国イエメン。

コーヒーの発祥地といわれる紅海対岸のエチオピアとともに、名高いモカコーヒー(モカはコーヒーの積出港だった街の名前でもある)を特産品とし、イスラム教徒(北部はシーア派系、南部はスンニ派系が主流)が多く、イスラム流のゲストへの温かいおもてなしでも知られています。

モカコーヒーの実を描くイエメン・アラブ共和国(北イエメン)の切手(1976)。イエメンは1990年に統一国家となった。

サルタは、そんなイエメンの名物料理。首都サヌアをはじめ北部を中心によく食べられており、国内にさまざまなバリエーションがあります。ファーサ(Fahsa)と呼ばれることもあります。

現地ではランチの定番で、ほどよい苦みと、まるで日本のとろろのような、白くて粘り気のあるフルバ(フェヌグリーク)ソースをかけたアツアツのシチュー料理です。

そして、野菜と栄養豊富なフェヌグリークをたっぷりと摂れる、とても健康的な料理でもあります。

うす茶色のフルバを水でふやかしてかき混ぜると、白く変色してフェヌグリークのとろろ(笑)ができるのです。こんな調理方法の料理は、世界広しといえどかなりユニークですね。

「残飯」から生まれた?奇跡の美食

サルタの原型は数千年前からあったといわれ、昔はフルバソースにわずかな食材を加えただけでした。

しかし、オスマントルコ占領時代に上層高官の食べ残したラムやじゃがいもなどを鍋に集め、地元にあったフルバのソースをかけてグツグツと煮たものを、お下がりとして警備員が食べていたのが今日のサルタの普及につながったといわれます。

つまり、残飯だったものをリメイクしたら奇跡的においしくて、そのまま庶民の間に広く根づいたということですね。

余りものの画期的な活用法という点では、江戸時代に日光街道沿いの茶屋で、余っただんごにしょうゆを塗ってせんべいにしてみたら大ヒットしたという、わが国の「草加せんべい」を思い出します(笑)。

100円ショップの一人用土鍋で代用できます

サルタはイエメンでは石鍋や土鍋に供され、ピタパンのような平パンにつけて食べます。

日本では、100円ショップの300円コーナーなどで売っている一人用の土鍋や、石焼ビビンバ用の石鍋で代用できます。

イエメン料理について詳細

サルタ Saltah レシピ

【材料】 3~4人分
・たまねぎ 1個 みじん切り
・にんにく 2かけ みじん切り(半分ずつ使用)
・鶏がらスープの素 大さじ1
・じゃがいも 大2個 皮をむいて一口大にカット。
・オクラ 100g 輪切り
・トマト 中2個 みじん切り(缶詰のカットトマトでもよい)
・コリアンダーの葉 1カップ みじん切り(半分ずつ使用)

・クミンシード ひとつまみ
・ターメリック ひとつまみ
・とうがらし 少々(お好みの分量で。みじん切り。鷹の爪、とうがらし粉でもよい)
・塩 適量
・黒こしょう 小さじ1/2
・植物油 適量

・フェヌグリーク 大さじ2 あれば粉末のものが便利(ミルサー等で砕いてもよい)。冷水につけて数時間ふやかしておく。
・ニラ 半束 ざく切り
・青とうがらし 1/2本(オプション)
・水 適量

・レモン汁(絞ってかける。オプション)

【作り方】
1.シチューを作る。大きめの鍋に植物油をしき、クミンシードを炒めて、たまねぎとにんにく1かけを加え、たまねぎがきつね色になるまで炒める。

2.1にじゃがいも、コリアンダーの葉の半分を入れ、オクラ、トマト、ターメリック、とうがらし、鶏がらスープの素、黒こしょう、塩小さじ1を加えて混ぜ、ひたひたより少し多めの水を加えてふたをし、1時間ほど弱火で煮込む。

3.フルバ(フェヌグリーク)ソースを作る。水につけてふやかしたフェヌグリーク粉を、水を切ってフードプロセッサーにかけペースト状にする。さらにコリアンダーの葉の半分とニラ、にんにく1かけ、水少々を加え、フルバが白くなり粘り気が出るまで再びフードプロセッサー(またはブレンダー)にかける。

4.2の具と汁を小さい土鍋に移して軽くつぶす。必要に応じて塩で調味する。かき混ぜながらグツグツと沸騰させ、3を上からかけてできあがり。お好みでレモン汁をかける。

※フルバソースと具を混ぜながらパンをつけていただきます。

※羊などの肉を加えたり、小さい土鍋に移したときにたまごを割り入れて混ぜるレシピもあります。

イエメンでのサルタの作り方手順(動画)

※2012年6月にアップしたレシピをリニューアル。

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