ハマンタッシェン|ユダヤ教のお祭り「プリム」のお菓子

ハマンタッシェンは、ユダヤ教徒の人々が「一年中で一番幸せな月」とするアダルの月(西暦の2~3月。2020年は3月10日)のお祭り「プリム」に欠かせない、三角形のクッキーのようなお菓子。

旧約聖書の中の「エステル記」に記された故事にちなみ、紀元前586年のバビロン捕囚でバビロニア各地に強制移住されられたユダヤ人を虐殺しようとしたペルシャの悪党ハマンの帽子(または耳)をかたどったものだといわれます。

ハマンの企てはユダヤの賢女である女王エステルによって阻まれます。ユダヤ教徒の人々は毎年、プリムの日にそれを祝って、敗北したユダヤ人の敵を思い出してハマンタッシェンを食べます。

このお菓子自体はもともと13世紀もしくは16世紀頃にヨーロッパにいたユダヤ人(アシュケナージ)の間で生まれたといわれており、語尾のタッシュはイディッシュ語で「ポケット」を、ヘブライ語では「弱体化」を意味し、一説にはユダヤ人のすべての敵を神が弱めるという希望がこめられているとも。

プリムは、子どもたちがハロウィーンのような仮装を楽しんだり、ユダヤ教徒にとっての春の訪れを祝う行事でもあります。

ではハマンタッシェンを作ってみましょう。

ハマンタッシェンの餡には伝統的にけしの実のペーストを使いますが、近年はチョコレートやクリームなどを使ったさまざまなバリエーションが登場しています。どこかなつかしい素朴な味わいの生地に合わせて、冷蔵庫に余っているジャムや、ドライフルーツが使えますので活用してみてください。

今回は日本のオリジナルとして(笑)、ゆずジャムのハマンタッシェンも作ってみました。ほかにもいろいろなジャムやペーストを使って、ぜひ自分だけのオリジナル・ハマンタッシェンを考えてみてくださいね。

なお敬虔なユダヤ教徒はコーシャの食規定により乳製品と肉を一緒に食べてはいけない(食べるときは6時間以上あけなければならない)ため、便宜上、お菓子に乳製品を含まないマーガリンがよく使われます。ユダヤ教徒でない人はマーガリンの代わりにバターでも構いません。

ハマンタッシェン Hamantaschen  レシピ
【材料】 11~12個分
小麦粉(薄力粉)240g
ベーキングパウダー 小さじ1
たまご 2個(溶いておく)
バター(室温で溶かしておく。またはマーガリン) 70g
バニラエッセンス 3、4滴
フルーツジュース(水でもよい) 少々
塩 ひとつまみ
レモンの皮 半個分(削っておく)
ジャム(いちご、アプリコット、りんご、ラズベリーなど)またはプルーンなどのドライフルーツをお湯に浸してペースト状にしたものなど(伝統的にはけしの実のペーストを使用) 適量

【作り方】
1.ボウルの中にジャム以外の材料を入れて混ぜ、耳たぶくらいの固さになるようにこねる。フルーツジュースで固さを調整する。
2.1を台の上に置き、麺棒で厚さ4~5mmになるくらいにのばす。
3.直径8cmくらいの型抜き器またはお皿などで、2の生地を円形に型抜きする。
4.3の中央に小さじ1杯分のジャムを乗せる。
5.写真のように生地を三角に折りたたむ。継ぎ目に少し水をつけ、焼いているときにはがれないようにぎゅっとしっかり止める。また焼いている間にジャムの表面が開いてくるので、なるべく生地を中心近くまで閉じるように止める。
6.170度に予熱したオーブンで5を20分焼いて、できあがり。

タイトルとURLをコピーしました