ホスチア|バチカン料理

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カトリックのミサ儀式に用いられる”たねなしパン”


バチカンはローマ市内にあるキリスト教カトリックの総本山である国家。世界一面積の小さい国でありながら、ヨーロッパや中南米などに潜在的な約13億人の信徒を抱え、重要な地位を占めています。

ホスチア(hostia)は、カトリックのミサの儀式・聖別に用いられる、イースト菌(酵母)を使わない円形の薄焼きパン(たねなしパン)のこと。聖体拝領のパンともいわれ、ラテン語の「いけにえ、供物」が語源だといわれます。

パンとワインはイエス・キリストの血肉とされますが、カトリック信徒は、ホスチアがミサの中で聖変してイエスの身体になってから聖なる物になると考えています。

ホスチアを描いたバチカン市国の切手(2004)

ユダヤ教徒が過越の祭(ペサハ)のときに食べるマッツァー

旧約聖書の出エジプト記にも登場し、今もユダヤ教徒が過越の祭(ペサハ)の時に出エジプト記の故事にちなんで食べる「マッツァー(マッツォ)」を起源とし、イエスが最後の晩餐のときに食べたのもこのパンだったと伝えられています。

ただし現在では、キリスト教徒が教会で用いるパンと、ユダヤ教徒が食べるマッツァーには違いが見られます。

マッツァーは粉にして使ってもよいとされる麦の種類が限られ、生地と水と混ぜてから18分でパンが膨らみはじめると信じられていたため、今でもこの時間内に作らないといけないことになっています。また膨らみを抑えるために十字の型をつけたり、刻印や文様を入れたり、フォークなどでパンの表面に穴を開けることもあります。

カトリック教会の教会法では、聖体には発酵させないパンを用いるよう定めていますが、東方正教会の大多数では逆に、たねなしパンの使用を禁じ、新しい契約の象徴として発酵したパンを用います。一説にはこの考え方の相違が東西教会の分裂をもたらした3つの争点のうちのひとつだったともいわれています。

ただし、東方正教会でもアルメニア使途正教会ではたねなしパンを使ったり、逆にレバノンのマロン派を除く中東や東欧のカトリックでは発酵させたパンを用いるなど、宗派によって例外もあるようです。

またプロテスタントでは、ルター派は発酵させないウエハースのようなパンを用い、モルモン教は特に厳密な決まりがないなど、やはり宗派によって違いがあります。

いずれにしてもホスチアに用いるパンには、非キリスト教徒が考える以上に深い意味を持つ聖なる食べ物であることを理解しておきましょう。

ホスチアの材料は小麦粉と水だけです。聖なるパンに敬意を払い、キリスト教の文化背景を思い浮かべながらぜひホスチアを再現して召し上がってみてください。

バチカン料理について詳細

ホスチア Hostia レシピ

【材料】 8枚分
・小麦粉(精製された白い小麦粉) 30g
・小麦粉(全粒粉) 140g(全粒粉がない場合は白い小麦粉だけでもよい)
・温水 125ml

【作り方】
1.ボウルに全粒粉と白い小麦粉を入れてふるい、泡だて器でよく混ぜる。水を加えてさらによく混ぜ、5分ほどこねる。

2.1を35gずつ取って8等分し、丸めてラップをかけ5分休ませる。

3.2の上にラップをかぶせるかビニールの手袋をして手で圧力をかけ、均等の厚さに薄く丸くのばす。直径10cm前後の型抜き(お皿など)を当ててナイフできれいな円形にくり抜く。中央にナイフで十字の模様をつける。

4.180度に予熱したオーブンにクッキングシートをしき、3を18~20分ほど焼いてできあがり(15分たった頃に焼き加減を確認する)。

ホスチアの作り方手順(動画)

米国のカトリック教会でのホスチアの作り方手順を紹介した動画です。

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