インド由来の蟹のカレー炒め
1999年にポルトガルから中国に返還されて以来、ラスベガスのようなカジノとアミューズメントの街として変貌を遂げたマカオ。一方で、市内には、今も19世紀末から続いたポルトガル植民地時代の街並みが残っています。
大航海時代にポルトガル人の航海の終着点のひとつだったマカオの料理には、彼らの寄港地だったアフリカや、インドのゴアの影響が。そして強火でががっと炒めるところなど、ちょっぴりの中国テイスト。
イギリス領だった香港が中国人による広東料理の中心地として発展して、アフタヌーンティーくらいしかイギリスの料理がないのに対して、マカオがそうでなかったのは、食にこだわるラテン系のポルトガル人と、そうともいえないイギリス人の違いなのかな、などとも思ってしまいます。
と、それはともかく、カリークラブは、おそらくインドのゴアから伝わった、アフリカンチキンなどとともにマカオを代表する料理。作り方自体はそれほど難しくないのに、ワタリガニをまるごと使うと、一気にゴージャスになって食卓のみんなのテンションも上がる、作り得な(笑)料理です。
カリークラブの付け合せは、ポルトガル流にトマトライスが一般的。ちなみに、これにたまごやナンプラーなどをを加えると、タイのプーパッポンカリーになります。
以下は、マカオ式カリークラブの作り方の動画。シェフへのインタビューの後、4:25あたりから作り方が登場します。
カリークラブ(咖喱蟹) Curry Crab レシピ 4人分
【材料】
ワタリガニ 4ハイ まるごとのカニを使って、よく洗って甲羅だけきれいにはがし、脚、胴体は食べやすい大きさにカットしておく
たまねぎ 1個 1cmくらいの大きさにカット
にんにく 1かけ みじん切り
しょうが 親指の先くらい すりおろす
カレー粉 大さじ2
ココナツミルク 大さじ1
塩 少々
香菜 少々 飾り用
植物油 適量
【作り方】
1.フライパンにサラダ油をしき、たまねぎ、にんにく、しょうがを入れ、たまねぎがをき通るまで強火で炒める。
2.1にカレー粉、塩、ココナツミルクを入れてよく混ぜる。
3.2にワタリガニを入れて、よく混ぜ炒め、ふたをしてカニに火が通るまで蒸し煮する。
4.バラバラになったカニをお皿の上でもとの形に戻し、カレーソースをかける。
5.4に香菜を飾って、できあがり。