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ミラノ万博リポート4 【会場のアトラクション】


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イタリアらしいノリのよさが楽しい万博

限られた滞在期間のため、いくつかあるミラノ万博のテーマの中から「食と文化」に絞ってパビリオンめぐりをしたわけですが、万博の醍醐味のひとつである、会場に集った世界中の人々との国際交流にはちゃんと時間を割こうと思っていました。

名刺をたくさん持参し、各国のスタッフと話ができるよう、すいている平日に来訪するなど、準備も万端にしたつもりです(笑)。これから万博に行かれる方は、せっかくの機会ですので、ぜひ会場で世界の人々を交流もなさってみてください。

さて、ミラノ万博が、アジアで行われた愛知や上海の万博ともっとも違っていたのは、イタリアらしい明るいノリのよさでした。

パビリオンでのアカデミックな体験のほか、パレードにはカーニバルのような華があるし、昼も夜も、会場全体を包むお祭り騒ぎのような雰囲気が、何ともいえない心地よさで、楽しさも倍増!メインストリートで繰り広げられる各国の民族舞踊やミニ・コンサートも、出演者と観客が一体となったように盛り上がって、まるで自分が万博の一部になったような気分になれるのです。

また、会場全体のスッキリと美しい統一感は、さすがファッションの都ミラノのセンスだなぁと、感心することひとしきりでした。

日替わりのナショナルデーや、パレードや各国の民族舞踊の数々

ミラノ万博の毎日がお祭りのようなのは、日替わりで参加国のナショナルデーが行われていることにも関係がありそうです。

私の訪ねた日はロシアのナショナルデーで、ロシア国旗を掲げたロシア人たちがパビリオン前などで盛り上がっていました(上写真)。これからミラノ万博に行かれる方は、訪れる日のナショナルデーがどの国か事前に調べておくとおもしろいと思います。

会場では、ナショナルデー以外にもあちこちでアトラクションが行われて、思わず目移りするほど。観客もノリノリで、「ブラボー!」の声は、さすがイタリアです。いくつかそんな様子をご紹介しましょう。

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↑ミラノ万博のゆるキャラ(?)たちによるパレード。色彩の鮮やかさがいかにもイタリアです。

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↑ハンガリーのダンス。隣のアメリカ人の男性が「俺の先祖はハンガリーからアメリカに渡ったんだ」と、うれしそうに話しかけてきました。世代を越えても、ジプシー・ヴァイオリンが印象的なその旋律に血が騒いだのかも?

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↑にこやかな中国の女性たちによる群舞。

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↑こちらは、ベラルーシの民族舞踊。衣装がかわいらしく、金髪のスラブ系の女性たちの美しさがまぶしかったです。

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↑アルゼンチンと同様、タンゴが盛んなウルグアイの官能的なタンゴのパフォーマンス。アルゼンチンタンゴの名曲として知られる”ラ・クンパルシータ”は、実はウルグアイの首都モンテビデオで書かれたのだそうで、ある意味こちらが本家なのかも。

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↑スイス館の前では、絵に描いたようなアルペンホルンの演奏が行われていました。

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↑イラン館の前では、イランのさまざまな少数民族のダンスが披露されていました。ノリノリの踊りに、アラブ紳士も思わず飛び入り。

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↑ルーマニアの元気な若い男女によるダンス。盛んな拍手を受けていました。

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↑こちらはにぎやかな会場の中でしっとりと、アイリッシュハープを従えたアイルランドのケルト・ミュージックの演奏。心に染み入ります。

きわだっていたパビリオンの数々

各国・団体のパビリオンの工夫を凝らしていて面白かったです。

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↑今回の万博の待ち時間ナンバーワンの人気を誇るアラブ首長国連邦(UAE)館。なつめやしが砂漠の大都市ドバイを作った、というテーマで砂漠での水の大切さをテーマにした、お金も技術も気合の入った必見のパビリオン。建物前では民族衣装姿のスタッフが気軽に記念撮影に応じてくれていました。2020年はドバイで万博が開催される予定。

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↑こちらもUAE、日本、ドイツに次ぐ人気のカザフスタン館。豊富な天然資源を武器に近年めざましい発展を遂げてきた中央アジアのこの国では、エネルギーをテーマにした万博が2017年に首都アスタナで開催されるそうで、こちらも気合が入っていました。キャビアがとれるチョウザメの水槽など、斬新な展示物が呼び物。

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↑アルジャジーラでしょうか。クウェート館の前では、アラブの衣装を身にまとった女性インタビュアーがテレビカメラとともに取材を行っていました。

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↑いかにもヨーロッパ風で、まるで遊園地のようなオランダ・パビリオンの庭先。

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↑アンデスのキルト文様を建物いっぱいに飾ったカラフルなエクアドル館も目立っていました。

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↑そして、かたつむりのマークで知られる、イタリアの食の著名団体であるスローフード協会のパビリオンも。広い敷地を確保し、さまざまなセミナーなどを行っていました。

ほかにも、荒地の灌漑技術をアピールしていたイスラエル館、またUAEに負けじと、水の大切さをうたった中東カタールやクウェートのパビリオン、天然資源で発展中のアフリカのアンゴラ、宗教的な立場から飢餓への救済を訴えているバチカン市国などのパビリオンも印象的でした。

パビリオンの大きさや、国の豊かさに必ずしも比例せず、やる気満々の国から、義務で参加しているような、あまり意欲を感じない国まで、また、まじめに展示に取り組んでいる国から、建物に入るとするバザール状態の(笑)商売っ気たっぷりな国まで実にさまざまで、それはそれで興味深かったです。

そして140ヶ国以上といっても、インドやカナダ、北欧のスウェーデン、デンマークなどといった大国が今回の万博に参加していなかったのは、ちょっと意外でした。


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に続く

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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、世界の料理レシピ・ミュージアム館長。
2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、レシピ開発のほか、在日大使館や大使公邸などでの料理人、料理講師として活動。
プロフィール詳細
著作:「しらべよう!世界の料理」全7巻(ポプラ社 2017)


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