2005年04月29日
たまには趣向を変えて、レストラン以外の話題を。
ズバリ、六本木ヒルズのIT企業を舞台にしたフジテレビのドラマ。昨夜が第3話で、ますます展開が面白くなってきました。
当初は「ヒルズに恋して」という題名だったのが、例のライブドアのニッポン放送乗っ取り騒動で、タイトルやセリフの一部が変えられたとか。偶然か必然か、よりによってフジテレビの制作というのが、リアルなパロディーになっていて、痛快です。
IT企業"フロンティア"の社長・高柳徹(堤真一)は、何だか、楽天の三木谷社長とライブドアのホリエ社長を足して2で割って、誇張したようなキャラ。好青年の鈴木島男(草なぎ剛)は、「ナニワ金融道」の主人公・灰原達之を思い出させます。名もない若者が、大企業にもぐりこんで成功するというストーリーラインは、60年代のアメリカのミュージカル「努力しないで出世する方法」や、マイケル・J・フォックス主演の映画「摩天楼はバラ色に」(87)などの流れを汲むものでしょうか。
前者の主人公は、警備員ならぬ、窓拭きから成功をつかむという設定。社長の愛人の秘書や、主人公の成功をねたむ同僚、そして社内恋愛で得た恋人など、配役もそっくりです。
「努力しないで出世する方法」は、近年、宝塚でも公演されました。そうそう、日本にも、植木等の"無責任男シリーズ"なんていう、サラリーマンのおちゃらけ出世コメディー映画がありましたね。
ただ、コミカルなこれらの作品とは違うのは、「恋におちたら」は、キュンと泣かせるヒューマニティなタッチに徹していること。私自身もネットショッピング業の片隅に関わっているのですが、昨夜は、あり得ねー、というシチュエーションもあれば、うんうん、とうなずけるような挿話もあって、楽しめました。ネット販売をかたくなに拒み続けてきた和菓子職人さんが、誠実な主人公に心を開く逸話や、業績不振の古いおもちゃ屋さんが、ネットオークションで大当たりといった話には、何ともホロリと。主人公の草なぎクンも、本当にいい味を出しています。
「お金だけでは成功はつかめない」。このドラマの底流には、お金がすべてという風潮を、やんわりと否定して諭す、温かいメッセージがこめられているんですね。
多くの企業の大株主で、日本一の大投資家といわれる竹田和平さんは、お金持ちになる方法は?と聞かれて、こう答えたそうです。「"ありがとう"といい続けることだよ」。竹田さんの半生を綴った本『日本一の大投資家が語る大貧民ゲームの勝ち抜け方』(水澤潤著)の表紙にある竹田さんの笑顔は、まるで福の神のよう。
今が華よとブイブイいわせている、一部のIT企業社長諸氏にツメのアカでも煎じて飲ませたい言葉です(笑)。と、それはともかく、「恋におちたら」、今後のさらなる展開に期待しましょう。
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