【移転・店名変更】ヴォラヴォラ|パプアニューギニア料理|青梅


ムームー

ムームー

パプア料理と情報の発信基地

※【移転・店名変更】「ヴォラヴォラ」は2013年7月末でいったん閉店されるそうです。詳しくはお店のブログをご覧ください。

80ヶ国におよぶ各国料理レストランが集まる東京の中でも、とびきりユニークなお店のひとつではないでしょうか。日本はもちろん、アメリカにもオーストラリアにもない、本国以外では世界で唯一かもしれないパプアニューギニアの伝統的な料理を提供するレストランが、東京の郊外・青梅にオープンし、2012年10月、無事に創業1周年を迎えました。東京、おそるべしです(笑)。

【追記】2013年5月には、パプアニューギニア大使館の公認店になられたそうです。おめでとうございます!

店主は、これまたユニークな、パプアニューギニアをこよなく愛し、10年以上も現地と日本を往来している日本人の、通称アポさん(現地の村長さんが命名した名だそう)。山岳地帯である東ハイランドの州都ゴロカで行われる、パプアニューギニアの部族が集結する祭典ゴロカショーのシンシンダンスにも毎年、村の一員として参加している筋金入りのパプア好き。子供のころから、文明に毒されずに自然に生きる裸族に憧れ、パプアニューギニアの魅力を日本人に広める情報発信基地のようにしたいと願って、このお店をオープンさせたそうです。

これまでに日本テレビの「ぶらり途中下車の旅」や、2012年10月28日にはテレビ東京の「日曜ビッグバラエティ」でも紹介されました。店名は、パプアの言葉(ピジン語)で何か意味があるのかと思ったら、単に先代のピザ店「イル・テンポ・ヴォラ Il Tempo Vola」(現在は移転)の2代目だからで、特に意味はないそう。

「パプア料理のコースをご予約のお客様には、この格好でサービスさせていただきます」と、アポさんの頭飾りと、鼻に貫通した飾りのビジュアルに、最初はドキモを抜かれ、思わず後ずさりしそうですが(笑)、彼のサービス精神やおもてなし心、そしてパプアへの愛情がひしひしと伝わり、すぐに打ちとけてなじんでしまうはずです。

さて、料理の方は、まずパプアニューギニアの伝統料理であるムームー(上写真。中央の黒い塊は焼いた石)が登場。本来は野外で食べるものを屋内で作って食べられるようアレンジしたもので、日本でも入る食材でなるべく現地に近い味を再現しているそう。

ムームーは、じっくりと焼いた石を鍋に入れ、バナナの葉に主食のカウカウ(さつまいも)と、豚肉と春菊やつるむらさきのようなエグ味のあるたっぷりの葉野菜、そしてココナツミルクをかけバナナの葉で包み、さらに3時間あまり蒸し焼きにする手のかかった料理。調味料等は一切なし。食べるときにお好みで塩を加える程度です。何とも素朴な調理法で、色彩的にも地味な料理なのですが、意外にもおいしいのでびっくり。

葉野菜のエグ味と甘みのあるココナツミルク、豚肉のマッチング、そして、焼いた石から出ているらしい、だしの味が決め手なのでしょうか。アジアにもアフリカにもなさそうもない味わいです。クセがあって苦手な方もいる春菊の、パプア流おいしい食べ方でもあります(笑)。

ムームーの次は、マンブー(バンブー)クッキングという、竹筒の中に同じく春菊などと鶏肉、タロイモ(京いもで代用)を入れて蒸し焼きした料理。竹筒ごはんのように竹の香りが具材に移り、ムームーとは違った味わいが楽しめました。

コースの最後は、マギーライス。マギーブイヨンとインスタントラーメン、ツナ缶という今風な食材を混ぜて煮込み、ココナツライスの上にかけるという、実際にパプアで食べられている料理だとか。先の2つの料理と違ってどこかチープな味わいではありますが、気楽な軽食によさそうです。

そして、締めはパプア産のゴロカコーヒー。コク味のある、とてもおいしいコーヒーです。アポさんも最初はこのコーヒーを紹介するカフェを作るつもりだったそうで、淹れ方にも気合が入っています。そして、パプアのビールが2種類(各600円)も。世界のビール・コレクターは必見ですよ。

お店では、要予約のパプアニューギニア料理コースのほか、普段は、野菜だけの精進カレーやシフォンケーキ、ワンプレートのパプア料理といった軽食メニューを提供。コースの方は4人以上で行かれた方が楽しめると思います。

自給自足のパプアの生活をできるだけ日本で再現されたい思いからでしょうか、バナナの葉も野菜も自家栽培だそう。店内も、「本来の人間らしい生活を」という考えから電化製品が最低限しかない、パプア・グッズやアンティーク雑貨の数々に囲まれた、居心地のいい不思議となごむ空間…。彫刻の心得があるという、アポさんのセンスが光ります。

お店は、青梅の古刹・成田山清宝院の敷地内の一軒家を改造した、意外なロケーションに。ニューギニア×お寺とはミスマッチもいいところと最初は思っていたのですが、住職さんが理解のある方のようで、実際、パプアの民族衣装姿のアポさんが境内をうろうろしていても、まったく違和感がないです(笑)。

仏教の、自然と調和した足るを知る質素さと、パプアの人々の、エコロジカルで素朴な生活を具現化したアポさんのお店に通じるところがあるからかもしれませんね。

参照→パプアニューギニア料理


お見送りに、パプア流あいさつのポーズをありがとうございました。

店名 パラダイスカフェ ヴォラヴォラ
住所 東京都青梅市大柳町1203
TEL 050-3103-8396
営業時間 12:00~21:00 (LO20:30)
定休日 不定休(店主がパプアニューギニア渡航中は長期休みあり)
公式サイト http://volavola.il-tempo.jp/

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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、「世界の料理レシピ・ミュージアム・ライブラリー」館長。

2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、講師、レシピ開発、在日大使館や大使公邸でのシェフなどとして、食で日本と世界を相互につなぐ社会貢献をモットーに活動。
プロフィール詳細
著作:「しらべよう!世界の料理」全7巻(ポプラ社 2017)

※この記事・写真等はe-food.jpが著作権を所有しています。無許可での転用・転載は絶対しないでください。記事の原稿、写真は販売しております。→詳細「利用規約」


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