沙漠之月 さばくのつき|中国・西北家庭料理|池袋




蘭州牛肉拉麺

シルクロードの麺料理を提供

シルクロードの分岐点として栄えたオアシス都市で、井上靖の歴史小説の名にもなった「敦煌」でも有名な中国西北部の甘粛省出身のかわいらしい女性・英英(インイン)さんが切り盛りする、こじんまりとした中国西北家庭料理のお店。

一般的な中国家庭料理とともに、砂漠の広がるエキゾチックなシルクロードの料理がいただけます。上写真は、甘粛省の省都・蘭州の名物である、蘭州牛肉拉麺(上写真。3名以上で事前に要予約)です。麺をその場で手延べし、作り立てを提供してくださいます(細麺、平麺のいずれかより選択可)。

鶏ベースのスープによるこちらの蘭州牛肉拉麺はあっさり薄味で、どんぶりも小ぶり。まさに家庭料理のスタイルです。もともと中国のイスラム教徒である回族の食べ物だった蘭州牛肉拉麺(拉面)の細麺は、日本のラーメンの元祖ではないかと思うほど、見た目がラーメンにそっくりです。

蘭州牛肉拉麺は中国全土で非常にポピュラーで、日本国内にも蘭州拉麺を冠したお店があります。ただし英英さんいわく、「本物はとても少ない」とのこと。私も北京で探したことがあるのですが、蘭州市商務局が認めた本物の蘭州牛肉拉麺を出すお店は、確かに1軒程度しかありませんでした。

→参照:中国の麺料理(リポート)

では、本物の蘭州牛肉拉麺の条件とは?英英さんによると、まず麺は必ず手延べで、どんぶりの中に以下の5つの色が入っていなければならないそうです。

一. 清(スープの色)
二. 白(大根)
三. 黄(麺)
四. 緑(香菜または青ネギ)
五. 紅(ラー油)

なるほど。さらっと覚えておくと、見極めができそうですね。

また、お店では他にも、ちょっと珍しい西北地方の料理がいただけます。たとえば砂鍋(上写真)。名前からして興味津々ですが、要は肉だんごや豆腐干(乾燥とうふ)白菜、太い春雨などを煮込んだ、日本でいう土鍋料理。またトマトのおいしい夏の季節には、トマトと肉、きのこなどを入れた具だくさんな汁麺・ソーズ麺も。一瞬イタリア料理?と思ってしまうような、東西交流の中から生まれたシルクロードらしい麺料理です。

池袋、特に西口には中国料理店がたくさんありますが、東口からやや離れたところにあるこちらのお店は、寒い地方のため概して脂っこく味の濃い中国・東北地方の料理が多い他店とは少し一線を画した感じ。英英さんの旦那様が日本人で、珍しい日本酒のメニューを揃えているため、というのもあるかもしれません。

注文を受けてから丁寧に作ってくださる他の料理も、薄味が多く、シンプルながらとても美味。日本語も堪能な英英さんと、カウンター越しにいろいろなお話しができる、アットホームな居心地のよさも魅力です。

お店のブログによると、2000~2005年まで中国・敦煌で日本人バックパッカーに知られた「YINGYING CAFE」がお店の出発点で、2013年6月に東池袋に「沙漠之月」と名前を変えて復活とのこと。復活を喜ばれているパッカーの方々もいらっしゃるかもしれませんね。

店名 沙漠之月
住所 東京都豊島区東池袋2-63-15 アミューズ館パート2 3F
TEL 080-6634-9898
営業時間 18:30-23:00
定休日 日・祝
公式サイト http://ameblo.jp/yingyingcafe/

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profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、「世界の料理レシピ・ミュージアム・ライブラリー」館長。

2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、講師、レシピ開発、在日大使館や大使公邸でのシェフなどとして、食で日本と世界を相互につなぐ社会貢献をモットーに活動。
プロフィール詳細
著作:「しらべよう!世界の料理」全7巻(ポプラ社 2017)

※この記事・写真等はe-food.jpが著作権を所有しています。無許可での転用・転載は絶対しないでください。記事の原稿、写真は販売しております。→詳細「利用規約」


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