ナウルの料理
ナウル共和国 Republic of Nauru | オセアニア →この国の料理のレシピ・リンク集|世界料理マップについて
他国からの輸入食品がほとんど
太平洋の南西部に浮かぶ珊瑚礁の単独の島ナウルは、バチカン、モナコに次いで世界で3番目に小さい国。島の中央部はリン鉱石でできており、かつての宗主国だったドイツとイギリスによって採掘がはじまりました。1968年に独立した後は、ナウル人のもとにリン鉱石輸出の莫大な利益がころがり込み、そのお金のために国民は働かなくても暮らしていけたのですが、採掘を開始して100年近くたった21世紀初めには、リン鉱石が枯渇。現在、島の中央部は荒れ果てて、農作物が育ちにくく、国民は他国へ移住を含めて転機を迫られています。↓クリックすると詳細な グーグルマップが見られます。 |
ナウル |
というわけで、今日、ナウル料理はほとんど存在しないようです。かつては魚やヤシの実、タロイモ、トロピカルフルーツを食べていたものの、今では国民の多くは、中国人の作る中華料理店で食事をしたり、冷凍食品や脂っこいファストフードの輸入品(その大部分はオーストラリアから)を食べることに慣れてしまい、ナウルならではの料理がほとんど廃れてしまいました。
現在はわずかばかりの野菜、トロピカルフルーツの農園や、小さい養鶏場がある程度。ナウルではもともと太っていることが異性から好まれてきましたが、今では、ジャンクフードを食べ続けたために不健康に太った人が多く、人口のおよそ1/3が糖尿病を患っているともいいます。
ところで、ナウル島にはアフガニスタンやイラクからの難民が暮らしており、彼らは少ない耕地で果物と野菜を栽培しているそうです。
■参考文献
「国マニア」吉田一郎著(交通新聞社)
著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、全日本司厨士協会会員 調理師。主な著書:図鑑NEOまどあけずかん「せかいのりょうり」監修(小学館 2021)、「世界の郷土料理事典」(誠文堂新光社 2020)。
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