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マレーシア国旗 マレーシアの料理

マレーシア Malaysia | アジア  →この国の料理のレシピ・リンク集世界料理マップについて


ミーゴレン
ミーゴレン

華僑やインド系の文化がミックスした料理

東南アジアのマレー半島の南部とボルネオ島に国土を持ち、タイやシンガポール、インドネシアと国境を接するイスラム教の国マレーシア。大半を占める原住民のマレー系のほか、移民としてやってきた華僑やインド系(主に南インド出身者)の人々が共存し、各民族の食文化が入り混じった、マレーシアでしか見られない独特の料理も生み出してきました。
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マレーシア
マレーシア

マレーシア地図まず、インドネシアと共通したものも多い伝統的なマレー料理には、ナシゴレン(焼き飯)やミーゴレン(焼きそば)、サテー(甘いピーナッツソースをつけた串焼き肉)やピーナッツソースをかけたサラダのガドガド、マレー風フライドチキンのアヤムゴレンナシレマといった料理があります。ココナッツミルクやチリソースを多用するのが特徴です。

インドネシアと同様、マレー人にはイスラム教徒が多いため、しばしばハラルフードが用いられます。 もちろん豚肉はご法度です。

一方、華僑の移民は、豚肉は食べられるので、豚肉のスペアリブを香草やにんにくを加えて長時間煮込んだ肉骨茶(バクテー)といった料理も。また、シンガポールでも食べられている福建麺(ホッケンミー)や、鶏の蒸し焼きにチキンスープで炊いたご飯を添えた海南鶏飯(ハイナン・チキンライス)などがポピュラー(ただし、シンガポールとは多少スタイルが違います)。これらの中には、中国にはなく、現在ではマレーシアの料理(もしくはシンガポールの料理)として定着したものも少なくありません。

また、ヒンドゥー教徒のインド人の料理には、フィッシュヘッドカレー(白身魚の頭をタマリンドで酸味のきいたカレーで煮込んだ料理)や、ビリヤニ(スパイスの炊き込みご飯)、薄焼きパンのチャパティ。メマックと呼ばれるイスラム教徒のインド人の料理には、薄く延ばした小麦粉のたねから作るモチモチのパン・ロティなどがあります。

ニョニャ・ババ料理

そして、多民族国家マレーシアならではの料理として、ニョニャ・ババを忘れてはいけません。

かつてお茶・香辛料の東西貿易の中心地として栄えたマレーシアの古都マラッカ(モルッカ)や、ペナン、(そして現在は独立国家になったシンガポール)では、華僑の男性と現地のマレー人女性が多く結婚し、子孫たちによる独自の混血文化が今も受け継がれてきました。それがババ(男性)・ニョニャ(女性)=ペラナカンと呼ばれ、中国の思想・宗教・哲学を継承しながら、マレーの言葉、生活習慣を取り入れたもの。中華料理にマレーのスパイスやチリソースなどを加えた辛い味付けが特徴です。

ババ・ニョニャの代表的な料理には、お米を主食に、マレーカンコン(ほうれん草に似た葉野菜カンコンのチリソース炒め)、白身魚の唐揚げにチリソースをたっぷりかけたイカン・ゴレン・チリ、ココナッツミルクを使ったスパイシーなニョニャ・ラクサ、魚やエビのねりものにスパイスやココナッツミルクを加え、バナナやココナッツの葉で蒸し焼きしたオタオタなどがあります。

またデザートのアイス・カチャン(豆やゼリー、フルーツ、コーンをてんこ盛りした甘いかき氷)もニョニャ(ババ・ニョニャ)料理の一種だといいます。

このほか、ボルネオ島のサバ州に住むカダザン族による、塩漬け魚とマンゴーとしょうがで作るスープSup Terjinなど、各地の原住民の料理も受け継がれています。

マレーカンコン    
マレーカンコン    

■参考文献
EATING THE MALAYSIAN WAY (~Cultural Profiles Project)



マレーシア

面積32万9,758k㎡
人口約2,200万人
首都クアラルンプール Kuala Lumpur
住民マレー系、華僑、インド系など
言語マレー語(国語)、中国語、タミル語、 英語、その他
宗教イスラム教、仏教、中国民間信仰 、ヒンズー教7%、キリスト教
建国1957年8月31日 (イギリスより独立)
マレーシア

雨季なので毎日、雨に降られています。ビーチも波が高く、あまりきれいではありませんでした。
(マレーシア~ティオマン島にて)

■この国の料理&文化がわかる本
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