セルビア国旗 コソボの料理

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トルコの影響を受けた食文化

バルカン半島中部の内陸に位置し、2008年2月にセルビアから独立を宣言したコソボ(2008年8月の時点で、独立を承認しているのは国連加盟192カ国のうち日本を含む45カ国)。首都はプリシュティナ。現在はアルバニア人(そのほとんどがイスラム教徒)が人口の8割以上を占めています。しかしながら、キリスト教徒のセルビア人にとって、コソボはセルビア発祥の聖なる地。住民の大量移住や、500年近いオスマントルコの支配時代を経験するなど民族的、宗教的に複雑な歴史が絡み合い、アルバニア人の国としてのコソボ独立にセルビアが強く抵抗している経緯があります。
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コソボの地図さて、コソボの食文化も、そんな歴史のうねりに影響されています。コソボの肥沃な盆地では大麦や小麦、とうもろこしが栽培され、料理はバルカン半島の他の国々と同様、スラブやトルコ、ギリシャの文化がうかがえるもの。しかしながら、コソボはアルバニアと同様、食にもとりわけトルコの影響が強く残っているようです。

たとえば、フリフリージャ。FliもしくはFlija)やブレク(Burek)、マンティジャ(Mantija)と呼ばれる中東由来とおぼしきペストリー類が豊富なこと。フリには生クリーム(トルコのカイマク Kaymak)やチーズ、ヨーグルトやはちみつを添え、マンティジャには肉をはさんで食べます。また、とうもろこしの粉を使ったPoga?aというコソボ特有のパイもあります。

ほかに牛肉やラム、鶏肉のスパイシーな焼肉(ケバブ)やソーセージをはじめ、バージャン(Burjan)というほうれん草とラムを加えてオーブンで焼いたお米料理、パプリカの詰め物、ぶどうの葉に具を巻いたドルマなどもポピュラーな食べ物です。内陸のため、魚はあまり好まれません。

デザートには、中東でもポピュラーな焼き菓子のバクラヴァや、Sut Piteという独特のシャーベットなどがあります。

ドリンクでは、レモネードや、トルコのヨーグルトドリンク・アイランがよく飲まれ、食後にはどろっとしたトルココーヒーを飲む習慣もあります。ほかにローカルな飲み物で、トルコやブルガリア、バルカン半島諸国などで飲まれているボザ(Boza)という、とうもろこしの粉から作ったとろみのある甘いドリンクも人気。 イスラム教徒が多いためお酒はあまり飲まれていませんが、ビールや、Pe?koというブランドのブランデー、またアルバニアとマケドニアの国境に近いプリズレン近くには、メルローやテランといった赤ワイン用のぶどう品種を栽培するワイナリーがいくつかあります。


■参考文献
Podravkaの食品解説


profile 著者:青木ゆり子 Author: Yurico Aoki

e-food.jp代表、各国・郷土料理研究家、世界の料理レシピ・ミュージアム館長。
2000年にサイト「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を立ち上げ、以後、執筆、料理講師、レシピ開発のほか、在日大使館や大使公邸などでのシェフとしても活動。
プロフィール詳細
著作:「しらべよう!世界の料理」全7巻(ポプラ社 2017)

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コソボ
面積 10,887 km2
人口 200-220万人
首都 ブリシュティナ
住民 アルバニア人、セルビア人、他
言語 アルバニア語、セルビア語
宗教 イスラム教、セルビア正教
建国 2008年3月




■この国の料理&文化がわかる本

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