南極大陸の料理

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母国より調達した食材で創意工夫

南極条約により、どこの国の領土でもないと宣言されている南極は、有史以前から氷に閉ざされた13,000,000平方キロメートルの面積を持つ大陸。中心部は気温マイナス90度にも達する極寒地で、これまで先住民が暮らしたことはありませんでした。

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南極地図しかしながら、近年では日本を含む世界約30ヶ国が、観測・調査のため、比較的温暖な(といっても気温マイナス40度ほど)の海岸部を中心に基地を構えています。南極に滞在する調査員は全体で夏4000人、冬1000人(うち日本の基地は夏60人、冬40人)にも及ぶそう。

南極にはペンギンやアザラシなどが生息していますが、観測隊員がこれら動物を食べることはなく、また生態系の保護のため、動物を外部から連れ込むことが許されていません。

観測隊員たちは、母国や南極に比較的近いオーストラリアなどから調達した1年3ヶ月分以上の大量の食材を調理して生活しています。そのため、"南極の料理"というのは存在しないはずなのですが、実際に日本の南極観測隊の調理担当として赴任した経験を持つ西村淳さんの著書で映画化もされた「面白南極料理人」によると、南極の基地では、たとえばこんな料理を作っているそうです。

・ブイヤベース
 (ゴミ問題が深刻な南極でなるべくゴミを出さないため、魚の骨も一緒にスープに入れる)
・二泊三日鍋
 (雪上車での調査旅行中、体を温める鍋料理を3回続け、最後に残ったつゆでカレーを作る)
・伊勢海老ボール
 (大量に仕入れて余った伊勢海老を、食べやすくするためにミンチボールにした贅沢な一品)

南極観測隊の任務は、その厳しい気候での激務や閉塞性のため、過酷をきわめるといいます。そんな彼らの数少ない楽しみはズバリ、食べること。観測隊の調理担当者たち(中には現役のシェフもいるそう)は、各国料理や郷土料理など日々の食卓を創意工夫で盛り上げ、隊員たちの英気を養う大切な役割を果たしているに違いありません。

→参照「南極越冬隊は何を食べているのか」


■参考文献


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