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スローフードの旅

各国料理は、その国や地域の人々が昔からはぐくんできた伝統料理。すなわち、昨今広まった"スローフード"ムーブメントと深い関係があります。

私は、2001年秋に、スローフードのお膝元であるイタリア(スローフード協会の本部があるブラを含む)と、スローフード運動がなくても昔ながらの食文化を守っている国キプロス、そして、日本文化の原点でもある島根県の出雲を訪れ、食文化とは何かを改めて考えてみました。以下はそのリポートです。

      

上記写真の説明:左から1. 某イタリア・レストランの店頭に飾られた「スローフード宣言」の看板。/ 2.イタリア・ブラのスローフード協会本部。/ 3. 日本の身近なスロー・フード。住宅街の空き地を利用した畑で堀りたてのさつま芋を焼く人々。

"スローフード"という言葉について

2001年は「日本におけるイタリア年」ということで、イタリア発のこの言葉をよく耳にするようになりました。ゆっくり食べよう、とか、楽しく食べようと掲げた「スローフード宣言」のキャッチ・コピーをイタリアン・レストランなどで見かけます。たとえ商業主義に傾いているとしても、多忙に追われてコンビニ弁当やジャンクフードを流し込んできた現代人の食生活を見直すきっかけになるのなら、意義あることでしょう。

しかしながら、下記の<スローフード国際規約>にある通り、本来のスローフードのムーブメントにはもっと深遠な意味が含まれているようです。 ある意味では、狂牛病に代表されるような、先進国の病んだ食との関わりに警鐘を鳴らすものだと思います。失われつつある伝統料理を守るというのは、絶滅に瀕した野生動物を保護するのと同じ発想なのかもしれません。

スローフードのムーブメントはともすると、ゆっくり食べる運動や、イタリア文化の礼賛、また文化人・インテリ層を称する人たちの間の郷土料理をめでる集いに終ってしまいがちです。 スローフード(呼称は別に何でもいいと思います)を通じて今、私たちが考えたいのは、身近なところから自然の恵みである食物との関係を見つめ直して、文化を大切にし、人間らしい生き方を改めて問うてみることではないでしょうか。

参考:スロー・フード国際ムーブメント国際規約より 
定義と目的

第1条 
スロー・フードは、文化と食文化の特色についての共通の関心を追求しようつする民間人諸氏の随意参加を前提とした非営利目的の国際ムーヴメントであり、個人が自由に参加することができる運動である。

第2条 
スロー・フードは、生活を楽しむ権利を擁護するために、又、生活のリズムの尊重と、自然との調和した関係を目指して活動する。
加えて、食文化を研究・叙述し、食生活を改善するため、又、幼児期からの正しい味覚・嗅覚教育を発展させるため、そして各国独自の調理法を尊重し、農産物とその加工食品の伝統を守り保護するために活動する。
スロー・フードは、自然との正しい関わり方を通して、良質の食材の普及に尽力し、消費者の権利の保護を徹底することを決意する。
又、食物は人間の健康にとって基本的な要因であることを認識し、食品の正しい利用法の普及を通じて、人間自身の在り方を見つめ直し、人間と環境との関係を改善することを決意する。

第3条 
目的達成のために、スロー・フード・ムーヴメントは、公的及び私的組織に参加し、各種サークル、生産者団体、業者団体に加入を促し、振興を図り、ムーヴメントの社会的目的にとって有益であると判断される経済的イニシアチブを取ることもできる。
又、基金、研究、出版、プロモーションの企画を奨励し、第1条、第2条に掲げる目的に反しないあらゆる活動を企てることができる。

●詳しくは、http://www.slowfood.com

*イタリアの本部が認定した正式な日本支部<スローフード・ジャパン>は東京・杉並区に本拠地があります(代表:馬場裕氏)。名称が非常に紛らわしく、インターネットで検索されやすいことから勘違いされている方が多いようですが、http://www.slowfood.gr.jp/は、類似名の別組織のようです。



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